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良い服は長く着られる(ものが多い)という話

そろそろ引退させようと思っているグレーのウールパンツが1本ある。18年近く履いたインコテックスだ。

なぜ18年前に買ったとかそういう細かい情報を覚えているかというと、2002年に丸ビルが新しくオープンした際に出かけて、そこのビームスで買ったのを記憶しているからだ。おそらく僕の人生の中で初めて購入したインコテックスのパンツだと思う。その後何本かインコのパンツを買い、「スラックスはイタリアに限る」という考え方を持つに至った(インコ か PT01 か GTA から選ぶ感じ)。

ちなみに靴はイギリスですね、僕は。持っている中ではエドワード グリーンが最高です。

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さて18年履いたパンツ、さすがに最近は一張羅ではなくなったが、それでも秋冬は毎週会社に履いていくローテーションに入っている。でもさすがにボロボロになってしまったので、そろそろ引退かな…

代わりに何を買おうかな、と悩んでいる時間が一番楽しい。候補の一つはギャルソン。会社に行く格好もどんどんカジュアルになっていて、もはや所謂ビジネス用のカチッとしたスラックスでなくても良い気がしている(カチッとしたのが必要な時はPT01があるし。それにしてもネクタイをする時もジャケパンが基本で、スーツはほとんど着なくなった)。

もう1着、僕のワードローブの中で古いのが、ミュウミュウのウールのコート。購入したのは多分2000年の冬だったと思う。何かを買う当てもなく、フラフラと青山のミュウミュウに入店し、気付いたらコートとブルゾンを買っていた(合計20万円弱・・・苦笑)。今も決して裕福なわけではないが、当時は入社2年目くらいで、今よりも給料が安かったのに、よく思い切って買ったなぁ…、と今でも思う。

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でも買ってよかったことは、長く着られるものだった、ということと(なにせコートは20年経った今でも着ているのだ。でも改めて近くで見ると、さすがに古くなったな…。ブルゾンの方も12年くらいは着た)、良いものとはどういうものかを身銭を切って知ることができた、ということだ。

僕はどんな趣味でも、一度その道に入ったら、行けるところまで上に上がって見てみる、ということをする(ファッションでも食べ物でも音楽でも何でも)。最近は洋服を滅多に買わなくなったけど(休みの日はパタゴニアしか着てない・笑)、洋服が大好きだったころは毎週末、青山や原宿に出かけて、いろんな店を覗いていた。

当時最も好きだったのはジル・サンダーで、さすがに気軽に買えるものではなかったけれど、安めのセーターを2~3枚と半袖シャツを買ったなぁ。

あと鮮明に記憶に残っていて、「処分しなければよかったなぁ」と今でも思うのはアレキサンダー・マックイーンの半袖シャツだ。代官山のセレクトショップで買った。2000年くらいなので、もちろんマックイーン本人がデザインしたもので、かなり細身でウェストが絞ってあって、少しでも太ったら着られなくなる、チェックのシャツだった。

ということで、僕は良いものを買って10年は着たい、と常々思っている。だから流行に左右されすぎるものは買わないようにしている。

洋服を長持ちさせる秘訣? やはりブラッシングですね(毎日帰宅したらブラッシングしてます。あとパンツはプレス必須)。

あと、努力して体型を変えないこと。


P.S. ちなみに高価であれば長く着られる、というのは100%当てはまる訳ではない(当然だが)。個人的な経験として僕がそれを実感したのが、マッキントッシュの綿のコートである。これは10万円以上したのに、2~3年しかもたなかった(涙)。妻も同じ時期にウールのマッキントッシュのダッフルコートを買ったのだが、それも短命だったので、僕たちの中では選択肢から外れてしまった(個人的な体験に基づいて個人的な判断を書いているだけなので、同ブランドの洋服が長持ちしている人も多くいると思います)。


Photo by Андрей Постовой on Unsplash

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