人生セーブデータinイギリス-39
Week39
「金」曜日
週に1度の、お金を使える日。
食品を買いに行く日だ。
今日も天気がいい。気持ちがいい。
そのあと友達と電話した。
8ヶ月ぶりに話す。楽しかった。
今までの話とか、今の自分の状況とか、色々話した。
自分が途中帰国に対して迷っていたところ、腑に落ちた答えを出すことができた。
彼とは考え方が違う。同じところもあるけど真逆なくらい違うところもある。だから面白い。だからありがたい意見をもらえる。
また会うために生きて帰るぜ。
自分の考えは整理できた。明日はそれを親に相談してみよう。
決めた
今日は、母に電話した。昨日まとまった自分の考えを伝え、相談した。
結論は、母が父とも相談して決めることに。
「2年行くって言っておいて、途中で帰るのちょっと恥ずかしく思えるんだよね」
と相談すると、
「sotaはそう思ってるんじゃないかなと思ってたよ。でも全然そんなこと気にする必要ないよ。仕事が見つからないっていうのは、誰にでも起こりうることだからね。その歳でそんな経験できてるんだからすごいよ。
みんなsotaのこと誇りに思ってるからね。そんなこと気にしなくていいからね」
と言ってくれた。
「2年行くって言っておいて」と言ったあたりから涙が出てしまった。
でも感情がよくわからない。悔しさなのか、母と話せて気が抜けたのか。
誰かに相談する時って、「でも結局俺のことは俺しかわからないしな」と思うけど、親に相談する時はそう思わない。親ってすごいよね。
そのあと、街に出てバイト探し。今日も天気がいい。もう半袖のシャツで外にいれる。23度だった。
だいたい、どこに聞いても「Webサイトに応募情報あると思うから、そこから見てみて」と言われることがほとんど。そしてWebサイトを見ても、募集してないことがほとんど。
でもこれを続けていくしかない。片っ端から。
結局今日も仕事は見つからず。なんかすごい疲れた。疲労感がえぐい。
明日は母の日。
アシブミ
その後も仕事は決まらない。
あの時、たまたま行ったレストランで、キッチンが1人足りてなかったのが、奇跡だったのかと思えるほど。
バー、KFCから不採用通知がくる。
もう見慣れた
まだまだよ
電話口でもらった母の言葉。俺はその言葉でなぜか
「許された」
ような感覚を持った。
なぜだろう。誰からか強制されているわけでもない。自分のやりたいことのために、自分の意思でここにいるはず。
こんな時に限って、インスタのリールやYouTubeのショート、noteのおすすめ記事で流れてくるのは「YMS 2年間終了して帰国」の文字。
「俺だって2年間過ごしたいよ。」
胸元をよぎる気持ち。
なんでちょっと諦めてるの?
いや、こんな時だからこそか。これはAIに応援されてるな?
まだ何も終わっちゃいない。まだ何も始っちゃいない。
現実は厳しいし、状況はどん底だ。だけど失うものは何もないだろう。
逃げずに戦おうぜ
シティが教えてくれる
今日は、プレミアリーグ第37節があった。今シーズンも残り2試合。
シティは36試合消化で勝ち点85で2位。1位は37試合消化で勝ち点86のアーセナル。
優勝するためには、今日は絶対に負けられない。相手はトッテナム。アウェイでの試合。
相手のスタジアムができた4年前から、過去4試合で、シティは1点も取れず全敗している。
でも今日はシティが2-0で勝った。
今まで勝ててなかったところで勝ったんだぜ。この優勝がかかった大一番で。
じゃあ俺も勝てるな(?)
ここまで全敗と言っても過言ではない状況から、勝ち筋を見つけ出す。
今までシティには夢を見せてもらってきた。
時には負けることもあるけど、夢は叶うってことをシティは教えてくれた。
そして今、勝ててなかったところでも、いつかは勝てるということを教えてくれている。
俺にとってシティはそういうもの。
でも負ける時があるから面白いんだよね。そうなんだよ、負けるから面白いの。
雨
晴れるから買い物に行って、スーパーから出たら強い雨が降る。そんなもん。
傘など持っていない。強い雨に打たれながら帰る。
雲は多くないのに、雨は強い。
この状況、好き。
明るいのに雨降ってると、テンション上がらない?
「鍵」
薬局行って、薬もらいにいこーと思って部屋を出る。
「あ、鍵忘れた。」
この重大さ、まだ気づいてないでしょう?
緊急事態なの。これ。
部屋戻って鍵取れよ、と思うじゃん。
部屋にはもう、戻れないの。
俺の部屋は、出る時に部屋の内側からノブについてるつまみをぐるっと回して、外に出てドアを閉めると、ロックされる仕組み。
鍵を持って、部屋の外に出ないと、ロックを解除することはできない。
「あ、鍵忘れた。」
「うわ、結構やばい。」
大家さんの部屋をノックするも反応なし。
一旦電話する。
「ごめんなさい、部屋に鍵置いたままドアをロックしちゃって。。開けられないんだよね。。」
「あぁ、まじか。そうか。常に鍵を持つように気をつけるんだよ。大丈夫大丈夫、今向かうから。今マンチェスターにいないから、少し時間かかると思うんだけど、待っててね。」
「全然大丈夫です、ごめんなさい。一旦外出ても大丈夫?」
「どうやって?部屋に鍵あるんだろう?」
「それもそうだ、玄関の鍵閉めれないんだった。部屋の前で待ってます」
と1時間後くらいに来てくれた。その間、部屋の前でただ、立ち尽くす。
普通に外出ようとしてたの、どうして???
なんとか合鍵で開けてもらって、鍵を取り出す。いつも鍵を持って外に出るように気をつけてるんだけど、今日は忘れてしまったな。
そのあと、薬局行って薬もらうはずか、「その薬今切らしてるんだよね」と言われ、もらえなかった。あ、そんなこともあるのね。
そのあと街まで行って、バイト探し。
まず、日本食レストランに行った。お客さんは誰もいない。店員さんはヨーロッパ系のお姉さんが1人。バイト募集してるか聞いたところ、
「今は空きがないんだけど、CV置いてってくれたら、誰か辞めた時とか空きが出た時に連絡できるよ」と言ってくれたので、CVを一応置いてくことに。
「今はお客さんもあんまり入らないから募集してないのよね。隣のChottoていうお店とGong Chaにも聞いてみるといいよ!そっちは忙しそうだから、もしかしたら週末のバイトとか募集してるかも!」
と教えてくれた。こういう+αで情報をくれる人って素敵だよなあ。そんな人になりたいです
教えてくれた通り、chotto(ちょっと)という日本食レストランにも聞いてみる。ここは募集してなかった。
その横のGong Chaは、聞いたら「CVある?」と言われ、渡すと受け取ってくれた。
Noと言われるばかりの日々だったから、気持ちが明るくなった。いまだに店入る前に緊張するし、2回くらい通り過ぎてから入ったりするけど、今日の1件目みたいにいい人もいるんだよね。それさえ覚えておけば、お店に入る時勇気になる。
なんか少し、英語を話す時のコツを掴んだ気がしなくもない。
「ちょっと大きい声で話す」
普通にこれが大事かもしれない。発音するにも、そもそも声小さいとうまく発音できないし、相手にも聞こえにくい。声小さくて発音もネイティブじゃないって、相手からしたら聞きづらくてしょうがないよな。
今日ちょっとだけ大きい声で話したら結構すんなりいい感じにいけた。
これからも意識していきます。
空が綺麗だった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?