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仕事ができない人間の在宅勤務が終わる

緊急事態宣言が東京でも解除された。

私の会社は6月1日から通常勤務の開始。また毎日早起きして満員電車に乗って職場に向かう日々が始まる。

そんな中、今日人身事故が起きたらしい。不謹慎ながら心の中では「わかる。」と思ってしまっている自分がいた。もちろん、電車に飛び込もうなんて全く思っていない。けど気持ちはなんとなくだけどわかる。

私は仕事ができない。小さな印刷会社で事務として4年前に正社員として務め始めたが、とにかく仕事ができない。というか働くということ自体が向いていない気がするとまで思う。

入社当時、私の仕事はこちら。
・注文の受注業務(メイン業務)
・電話の取次ぎ
・新規の印刷物をファイルに保管する作業
・消耗品の購入
・掃除など雑用…

どれも新人が最初にやらされそうな簡単なことばかりだった。

でも、いざやってみると私にはできないことばかり。
何がどうできなかったか、ざっとまとめると…

・注文書に書いてあることをPCに落とし込むだけなのに漏れや誤字脱字、納品日間違いのオンパレード。
・印刷物の保管はどこにどうファイルしたらいいかわからない。
・電話は聞き取れない、こちらから客に電話したらすぐ謝ってしまうため不利な状況に陥ってしまい、処理しきれなくなる。
・消耗品がなくなっても気が付かない、なくなったと言われても「いつ必要か」を言われないと5日間ぐらい放置してしまう。
・A社の請求書をB社に郵送
・ほうれんそうがうまくできない。伝える会話力、語彙力がない。
・商品を確認したうえで別の似て非なる商品を発送する
・「これ送っといて」と複数社の納品書をまとめたファイルを渡されるも、ファイルにひとまとめにされていたために一社にファイルごと郵送してしまう……

ざっと、と言いながらこれだけある。まだまだある。

最初は職場の人やTwitterのフォロワーさん達にも「慣れたら大丈夫だよ!」と励まされてたけど、それも3年目、そして4年目となった今は職場からは諦められ、後輩からはなめられ、フォロワーさんからは要約すると努力もしてないくせに被害者面するな。という空リプを送られるようになってしまった。

私自身、なんでこんなこともできないんだ!?とは思う。メモもする。が、メモしたこと自体も忘れてしまう。どこにメモしたかも数日経つと忘れていることもある。なので何か事が起きればまず私のせい。私じゃなくても記憶力が悪いために「どうせまたやったことすら忘れてるんでしょ」という扱い。(実際、過去に起きたことを覚えていないのかもしれない。)

胃痛と闘いながら小さな職場の片隅で涙目でできない受注作業をする毎日。

そんな中新型コロナが流行り、在宅勤務となった。
最初のうちは毎日数件の受注しかやらせてもらえず、やること少ないのに在宅なんてやらされても…と思っていた。
しかし5月になるとあることに気が付いた。

メンタルが超回復している。あれだけバキバキだった肩こりも全く感じない。胃痛もない。毎日仕事しながら泣いていない。仕事終わりの夕方も無能感で辛くなることも全くない。ないないない。nainainai!!!!!!!

毎日が普通に過ぎていくのってこんなに幸せだったのか、とまで思うくらいだ。毎日笑うことができている。毎日仕事終わりに趣味のイラストまで描いている。

…が、それも5月いっぱい。6月からはまた満員電車に乗ってあの無能感と罪悪感と自分への苛立ちで泣きながら胃痛を我慢して作業する日々が戻ってくる。

今日電車に飛び込んだ人は何に絶望して亡くなったのだろうか。
理由はわからないけど、気持ちはなんだかわかる気がするんだよな。
気がするだけだけど。
私は明日も頑張ろうな。


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