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【サイコロ】もしも全ての目が素数だったら

数学の入試問題でサイコロが登場することがありますね。

6面の数字はもちろん、

1, 2, 3, 4, 5, 6

です。

また、向かい合う目の数字の和は必ず7にあることも有名ですね。

1の反対側は6 →1+6=7
2の反対側は5 →2+5=7
3の反対側は4 →3+4=7

7は当然、素数です!

SOSU !

さて、今回は少し設定を変えてみようと思います。サイコロの目をすべて素数として考えるのです。目の数は、小さい順に

2, 3, 5, 7, 11, 13

とすることにしましょう。以後、このサイコロのことを「素数サイコロ」と呼ぶことにします。

この時に、以下の2問の答えを考えてみてください。

①2つの素数サイコロを振ったとき、合計が素数になる確率は?

②3つの素数サイコロを振ったとき、合計が素数になる確率は?

入試問題だと思って解いてみていただければと思います。解答は以下に書いていきます。

では、答えを解説していきます(間違っている場所があったら教えてください🙇)。

①2つの素数サイコロを振ったとき、合計が素数になる確率は?

これは意外と簡単です。

サイコロの目はすべて素数なので、2つの数の合計が素数になるためには、

一方は必ず2でないといけない

ということになります。

そして、2と足して素数になるケースは

2+3=5
2+5=7
2+11=13

の3つだけ。1, 2回目それぞれの順番を考えると、以下の6通りとなります。

(2, 3), (3, 2), (2, 5), (5, 2), (2, 11), (11, 2)

全パターンは6×6=36通りですから、ゆえに求める確率は

6/36 = 1/6

となります。1回振ったときの、それぞれの素数の目の出る確率と一緒であることがわかりました。

ちなみに、

2+3=5
2+5=7
2+11=13

の太字に注目すると、それぞれ双子素数になっていますね。

では、次の問題に移りましょう。

②3つの素数サイコロを振ったとき、合計が素数になる確率は?

これは少し面倒です。場合分けが必要です。

まず、全パターンは6×6×6=216通りですね。

シラミつぶしに調べるのは大変なので、以下のようなケースで分けて考えていきます。




A. 2が出てくる場合

2が出てこない場合
 B. すべて違う奇数の場合
 C. 同じ奇数が含まれる場合


A. 2が出てくる場合

2が出てくる場合というのは、イコール「2を2つ使う場合」ということになります。なぜなら、素数になるためには

(偶数)+(偶数)+(奇数)

とならないといけないからです。合計が素数になるのは、以下の3パターンです。

2+2+3=7
2+2+7=11
2+2+13=17

順番を考慮すると、3×3=9通りとなります。

BとCは、2が全く登場しないケースです。

B. すべて違う奇数の場合

これはシラミつぶしに調べていきました。合計が素数になるのは、以下の6パターンです。

3+5+11=19
3+7+13=23
5+7+11=23
5+11+13=29
7+11+13=31

順番を考慮すると、それぞれ3!=3×2×1=6通りあります。よって、全部で6×6=36通りとなります。

C. 同じ奇数が含まれる場合

これも、シラミつぶしで調べるしかないですかね…笑。
(良い方法があれば教えてください🙇)

こちらも、合計が素数になるパターンを列挙しておきます。13パターンもあるので、漏れがないか心配です…😅

3+3+5=11
3+3+7=13
3+3+11=17
3+3+13=19
5+5+3=13
5+5+7=17
5+5+13=23
7+7+3=17
7+7+5=19
11+11+7=29
13+13+3=29
13+13+5=31
13+13+11=37

順番を考えるとそれぞれ3通りなので、全部で13×3=39通りです。

以上A〜Cまでのケースをすべて足すと、

9+36+39=84通り

ゆえに求める確率は、

84/216=7/18

となります。意外ときれいに約分できているのかなと思います。

(間違っている場所があれば教えてください!)

皆さん、解けましたか?

最後におまけです。冒頭で、

一般的なサイコロの向かい合う面の合計は7になる

という話をしましたが、素数サイコロの場合はどうなるでしょうか。

まず、合計が同じになりません。そして、素数にもならないのです。

2+13=15
3+11=14
5+7=12

(一般的なサイコロと同様、一番小さい数字の向かい側は一番大きい数、二番目に小さい数字の向かい側は二番目に大きい数、としています。)

素数が出てこないのか、残念だな…

と思ったそこのあなた!

(いるかな?笑)

素数が作れますよ!すべての目を合計すればよいのです😆

2+3+5+7+11+13=41


いかがでしたか?

素数サイコロという、普段とは違うサイコロを用いて確率を考えてみました。意外と奥が深いことがおわかりいただけたと思います。

他にも良い問題が作れないか考えてみます。見つかったら、またnoteを作成しますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです!😊

素数サイコロ、商品化されないかな…?笑
素数はいつも、あなたのそばに。
Let's enjoy SOSU !

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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