【音楽】エンパシー / ASIAN KUNG-FU GENERATION

アルバム プラネットフォークスを購入した。
買って良かった。
エンパシーだけでお釣りが来る。

冒頭から終わりまでずっと良い。
歌詞の詩的表現も世相反映も、曲の構成も、完璧に感じる。
どの歌詞が良かったって書こうと思ったのに、
全部載せることになりそうだったのでやめた。
どのパートを切り取っても良すぎる。
でもどうしても2箇所だけ気持ちの高ぶりを特におさえられない箇所がある。

憐れみも悲しみも煎じつめればエンパシー

自分を中心に、普段接するコミュニティから地球のどこか知らない場所まで、歪んだ同心円で広がるコミュニティのどこかで起きていることに思いを馳せることもエンパシーだし、裏を返せば人やコミュニティ単位の悲しみを思いやれないことで起きる憐れみや悲しみも、エンパシーが足りないんだろう。ここの曲、歌いかたも含めて、優しさと哀しさがあふれでている。良すぎる。

自分の内、周囲5m、周囲5mを通じて見る世界、自分が暮らす世界、自分が暮らす社会、自分以外も暮らす社会と、徐々に対象どる表現の範囲が広がっていく人間性が好きなんだ。
その文脈で「ワールドアパート」が好き。
感覚の広がりに勝手に共感した。
そして世界から社会に目を向ける。
社会とは政治だろう、と思った。
そういう色眼鏡をかけて「Wonder future」あたりを聞いていた。
ただ、なんか違うなってモヤモヤした気持ちがあった。
エンパシーを聞いて、晴れたようだった。
まだ見ぬ人含めて、互いを思いやることが社会であり、生活だろう。
自分が、大切な人が、そして知らない人も暮らす現在・未来が明るく優しいものであってほしいと願う。

夜明けの街路が露を纏うこと

私が好きなアジカンの曲はこの時間帯を切り取っている曲が多い。私が好きだから、勝手にそう感じているだけかもしれない。アジカンにドハマリした入り口は「或る街の群青」だった。そのまま「転がる岩、君に朝が降る」で引きずり込まれた。夜明けを明るい側に歌うのが好きなんだろう。そもそも初夏の夜明け前の冷たさと、水分を含んだ草木の匂いが好きすぎる。そんな私の好みを撃ち抜く歌詞だった。

スマッシュヒットだったなぁ、エンパシー。
プラネットフォークスの収録曲全部いいんだけど、エンパシーが特に好き。
アニメ作品との相性がえぐいのか、不思議な縁があるよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?