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クウィリーオン・レインジャーについて

【はじめに】

レガシーリーガルなエルフの中でもトリッキーな動きがクセになるクウィリーオン・レインジャー。
エルフのレシピから姿を消していることが多かったですが、最近になってまた姿を見ることが増えてきました。
今回はなぜ彼女が姿を消し、なぜまた姿を見せるようになったのか考えることにしました。
最近は実際にプレイすることが減ってしまっため、SNSなどの情報から自分なりに考えた結果を書き起こしていきます。

【クウィリーオン・レインジャーとは】

旧絵もいいけど新絵が好き。

1マナ1/1のエルフ・レインジャー。
某wikiの言葉を借りると「機能性の塊」。
場にある森を手札に戻すことをコストに対象のクリーチャーをアンタップすることができます。
また、1ターンに1度制限のため自分ターンに起動、相手ターンに起動ということも可能です。

このカードがエルフで有用なポイントは以下です。

《生物をアンタップできる点》

AGANAIだ。

ラノワールのエルフのようなマナクリーチャーをアンタップすることでマナ加速となります。
また、遺産のドルイドのような「アンタップ状態のエルフをタップする」条件の手助けとなります。

《森を手札に戻すことができる点》

最高の基本地形。

エルフはデッキの構成として土地が19~20枚の構成となることが多いです。
ゲーム中には2~3枚の土地が並べば十分なのですが、タイトな土地総量のためそもそも引けないといったこともあります。
クウィリーオン・レインジャーがいればタップした森を効果で回収し再度置きなおすことで1枚の土地から2マナを生み出すことができます。

《ドライアドの東屋との相性が良い点》

この枠が視認性が良い。

森でありマナクリーチャーであるドライアドの東屋は上記2点の恩恵を最大限受けることができます。
1ターン目に緑の太陽の頂点X=0から呼び出した東屋を2ターン目にクウィリーオン・レインジャーの効果でアンタップしてマナを加速する動きは強力です。
また、相手のアタックに東屋でブロックしてクウィリーオン・レインジャーのコストとして東屋を戻すことで戦闘をなかったことにできます。
攻めにも守りにも使えるため非常にかみ合いが良いセットです。

【なぜ不採用となったのか】

過去には4枚投入されるのが当然であったクウィリーオン・レインジャー。
しかし突然枚数が減り、最終的には0枚というレシピが目立つようになりました。

その理由としては以下です。

《耐え抜くもの、母聖樹の採用》

魂力コストミスってない?

神河:輝ける世界で登場した土地に置物破壊がついたスーパーカード。
エルフが相性の悪いデプス、土地単や、墓堀りの檻や倦怠の宝珠のようなメタカードに対してメインから難なく採用できるため非常に強力です。
4枚投入されることが主流でしたが、その分フェッチランド=森の枚数が減りました。
そのため森をコストとするクウィリーオン・レインジャーの効果起動の機会があまりなくなってしまいました。

《ドライアドの東屋の採用枚数減少》

母聖樹の採用枠を捻出するために2枚が主流だったドライアドの東屋が1枚採用となりました。
そのため相性の良いカードが減りこちらについても利用機会が減ってしまうという事態になりました。

《マナクリーチャーの採用がなくなった》

禁止になるまでは死儀礼のシャーマン、その後はラノワールのエルフなどマナエルフを採用することがありました。
しかし、アロサウルス飼いという強力なエルフが登場したためマナエルフを採用する枠が取れなくなりました。

ガチなオリカ。

上記のドライアドの東屋も緑の太陽の頂点を経由することでマナクリーチャーのように機能するため、エルフとしてはマナクリーチャーの採用が減ったといえます。
こちらの要因についても効果の利用機会の減少となってしまいました。

さらにマナが出ないエルフの採用が増えたため、非マナエルフからマナを生み出す戦術が取れる樺の知識のレインジャーの採用枚数が増えたことも要因と考えられます。

【なぜ採用されるようになったのか】

ここ最近のデッキレシピを見ると2~3枚と採用枚数が増えてきているように見えます。
こちらの理由としてイニシアチブの出現が影響しているのではと考えています。

《地下街の秘密の入り口》

書いてることつよい。

イニシアチブを得ることで地下街の秘密の入り口の効果の恩恵を受けることができます。
基本土地を手札に加えるため、恩恵を受けるために2枚だった基本森を3枚に増やす構築が増えました。
森が増えたのでクウィリーオン・レインジャーの効果起動機会が増えたと考えられます。

《エメリアのアルコンの増加》

キャスト制限もかなりきつい。

エメリアのアルコンのせいで基本でないの土地を利用した際の展開速度がグッと遅くなります。
そのため基本土地の有用性が上がり、基本でない土地が手札に来ることがリスクとなりました。
そのため4投されていた母聖樹についても枚数が減り、その枠にドライアドの東屋とフェッチランド=森が増えたのでこちらにも同様のことがいえると思われます。

《上振れ期待を狙う価値が上がった》

エルフは頭数を用意してワンショットorビートダウンでフィニッシュします。
そのため疫病を仕組むものや最近よく見る激情がかなりつらいです。
1ターン目のゼニスアーバー、2ターン目のクウィリーオン・レインジャーからのクレイドルで4マナを捻出する上振れムーブでそのターンに勝ちきる事の価値が上がっていると考えます。
また、サイド後はこのプランから自然の秩序を経由して大祖始を叩きつけていくこともあるため積極的にこの戦法を狙うのは有用と思います。

2パンで勝つが?

クウィリーオン・レインジャーがいなくても2ターン目4マナ出るのですが、出せるパターンを増やすためにも採用はありだと思います。

【おわりに】

これらの話をまとめるとクウィリーオン・レインジャーの採用は以下の要素が関係しているのではと考えました。

〇森、または森となりえるカードの採用枚数
〇アンタップする意味のあるクリーチャーの採用枚数

メタゲームや採用されているカードによって流動的にしっかりと調整されている方たちの試行錯誤ですね。
最近はエルフの構築の幅がとても広いため、これといった答えがないのではと考えることが多いです。
レガシー熱が昂る中、一番ぴったりな構築を目指せると良いなと思います。

また個人的にクウィリーオン・レインジャーは大好きなカードだったので、活躍してくれることがうれしいです。

以上。


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