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醍醐寺と上醍醐をぽれぽれ歩く

西国三十三所観音霊場のひとつで豊臣秀吉がお花見のために桜を移植して「醍醐の花見」を催したお寺、という程度の情報しか知らなかった醍醐寺を歩いてきました。

1醍醐の花見1

当初は第11番札所 醍醐寺から第12番札所岩間寺と第13番札所石山寺の三札所を巡礼ハイキングする計画でしたが、総門をくぐり、すぐに目に飛び込んできた桜並木のゆったりとした風景を見た瞬間、京都側から滋賀側へ4時間掛けて山を越える強行スケジュールではなく、のんびり醍醐寺(下醍醐)と開山堂がある上醍醐を満喫しよう、とぽれぽれモードに切り替わっていました。何度か桜並木を行き来して桜を楽しんだあと、三カ所共通の拝観券(通常800円が桜観期は1500円)を買い、まずは三宝院へ。

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大玄関前の大きな松と見頃が過ぎた立派な大紅枝垂れ桜を様々な角度から愛で、慶長3年(1598年)に秀吉が醍醐の花見を開いた際に自ら設計したと伝わる庭園と桃山時代を代表する寝殿造りの建物を撮影。

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建物の中へ入り、渡り廊下を通り抜けた大きな部屋 表書院(国宝)から見渡せる回遊式庭園(国の特別史跡・特別名勝)の見事さにうっとり。

2三宝院空いている場所に腰を下ろし、日向ぼっこをしながらぼぉーと庭園を眺めているだけで満ち足りた気持ちになれましたし、ちょうど住職による説話ガイドも聴け、春と秋だけ特別公開(別途500円)されている奥の間にも入ることができ、なんとも贅沢な時間が過ごせました。

次に拝観したのが霊宝館。貴重な書物、立派な仏像、歴史的に重要な文化財が想像を遥かに超えた多さで保管され、季節ごとに趣向を替えて公開されている展示物にただただ感動。撮影禁止の為、展示物の写真はございませんが、仏像好きにとっては至福の観賞タイムとなりました。
霊宝館の中庭には桜の銘木も多く、醍醐大しだれ桜が特に有名ですが、霊宝館の庭で今回最も印象に残ったのがこちら。

2霊宝館台風で倒れてしまい、切り株となった大きな幹から次々と新しい桜の枝が生える姿を見て、樹の生命力や自然が持つ豊かなエネルギーを感じました。

ここまで三宝院と霊宝館で3時間以上費やし、とっくにお昼時を過ぎてしまっていたので、仁王門(西大門)をくぐり、国宝の金堂や五重塔などが点在する伽藍はぽれぽれ(ゆっくり)モードから早歩きで巡る慌ただしいモードになってしまいました。

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西国第11番札所の観音堂で僧侶の読経に耳を傾けてから「これよりお出になると再入場できません」と書かれた回転ドアを出て奥の宮的な存在でもある開山堂(国宝)が建つ上醍醐へ。

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この時点で午後3時。
かつてはこの先が観音札所であったことを物語る「西国第十一番霊場登山口」の石標の前でリュックを下ろし、遅めのお昼を食べることに。
「上醍醐まで歩いて約60分」と書かれた表札を見て、走ったら小一時間で往復できるかな、と漠然と思いながらごはんを頬張っていました。
しかし、その思いは甘かった、ということを程なくして知るはめに・・・。

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つづきは「醍醐山の醍醐味」で。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。










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