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日々思うだけ#3「自己目的化という悪魔」

こんにちは、遂に八王子にある家の引き払いが終了しました霧谷 海兎です。家具や荷物がすべて無くなった後の部屋を見ると、なんともいえない感情がこみ上げてきました。4年間、長いようで短かったです。右も左もわからないまま東京に来て、未だに右も左もわかりません!(ただの方向音痴)

さて、今回は自己目的化がテーマです。目的・目標の為に用いる手段そのものがいつの間にか目的になっちゃっているっていうあれです。

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例えばこんな感じ。図作るの下手くそすぎわろた。

「大学に合格する」が本来果たしたい目標とします。それを達成すべく、もう少し砕いて具体的にしたものが中目標「英語で偏差値70をとる」、さらには小目標(手段)「単語を1日50個覚える」だったりします。ここまで決めて頑張るとします。大目標や中目標はいきなり達成できないので、短期的にこなせる小目標をこなしていきます。大学受験をやった方だとわかると思いますが、単語学習ばっかやってても英語の成績は大して上がりませんよね。しかし、自分が初めに決めた手段にとらわれて、いつしかそれをやることそのものが目的になってしまい、結果として大目標を達成できない。こういうのが自己目的化というものですね。

目の前の短期目標に集中してしまい、本来達成したいはずの目標を達成できない。それを防ぐために必要なのが、前回の日々思うだけでも挙げたメタ思考ではないでしょうか。自分がどの地点にいて何をやっているのか、今後どうしていかなければならないかを俯瞰的に見ることができれば、自己目的化による努力のロスを減らすことができるでしょう。

受験の例だと少し退屈なので、株式で例えてみましょう。今回扱うのは高配当株です。株式を保有していると、保有数量に応じて配当金が支払われます。株価に対して、配当金の割合が高いものを高配当株といいます。

僕は、高配当株への投資は自分ではほぼしていませんが、否定派ではなく、中立です。ただし、思考停止高配当株買い増しには批判的です。今回はこの思考停止高配当株投資についてです。

大目標:お金を得たい

中目標:株式投資で成果を上げる

小目標(手段):高配当株を買って配当を得る

おおまかにこんな感じでしょうか。思考停止高配当株投資は、この手段にばかり着目して「〇〇円配当貰った!」と言っている。「株価下がって配当利回り上がった!やった!」とか言ってる方もいますがここまでくると狂気すら感じます。。。

例えば100万円で買った株が、1年間で5万円配当を貰えるとします(一旦税金は考えません)利回りは5%です。20年間持ち続けると、配当だけで元が取れます。ただし、それは配当金5万円が20年間貰えた場合です。業績が悪い企業は配当を減らしたり(減配)、配当をなくしたりすることもあります(無配)そして、高配当を維持するということは企業は稼いだ先からその分株主に払わなければなりません。これは大きな負担になります。そして成長できず、ジリジリと企業の力が下がっていくと、株価も下がっていきます。100万円で買った株が、1年後に50万円になってしまった。配当金は維持され、配当利回りは10%。この時点で、50万円マイナス。しかし、高配当高利回りを信じて、持ち続けます。持ち続けるだけならいいですが「単価が下がった!買い増す!」という方も多いです。ここから、企業が上向けばもちろん儲かる可能性もあるのですが、この1年後に配当が維持できず無配になったらどうでしょう?配当が無くなるので、売る人が増えます。すると株価が下がります。50万円のマイナスでは済みません。半分以上の資産が吹き飛ぶことになります。

極端な例を挙げましたが、高配当株投資にはこういったリスクが伴います。にも関わらず、「高配当は安心!」と言って、思考停止で買い続けるのはかなり危ない行為と言えるでしょう。

ヤマト証券シリーズの告知の時にも言いましたが「安心」「安全」と言って近づいてくる人間は、あなたを騙そうとしている詐欺師です。しかし、自分自身に「安心」「安全」と言ってリスクから目を背けるのは愚か者のする行為です。リスクとはしっかり向き合っていくべきです。その上での高配当株投資なら、少なくとも僕は否定しません。


勉強や投資に限らず、自己目的化は誰でも犯し得る過ちでしょう。僕も未だにやることがあります。

ふと立ち止まって自分の立っている場所をじっくり眺めてみるのも、たまには必要なのだと僕は思います。


おわり

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