紀尾井ホール室内管弦楽団 第138回定期演奏会

ピアノのアンデルジェフスキを聴きに。
彼の名前は最初に確か小林海都さんが好きだとSNSで語ってるのをきいたところからだったか。

生演奏は2回目。
10年以上前、兵庫県立芸術文化センター管弦楽団とのバルトークの3番以来。

後はイギリス組曲の録音、N響とのモーツァルトがテレビ放映か。

紀尾井室内管弦楽団は初めて。

プログラムがいい。
巻頭に音楽評論家のコンサート紹介1ページ、曲目解説2ページの後に、乗り番の奏者の写真とプロフィールが全員分載っている。
面白く読む。

プログラムはまずグノーの小組曲。
フルート1、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2の9人。

フルート相澤政宏さんが素敵だった。
華美でなく、笛の魅力という感じ。
大学在学中に東響に入られたと初めて知る。

オーボエの神農広樹さんの積極的な表現も印象に残った。
1993年生まれ。31歳か…。

そしてアンデルジェフスキ、モーツァルト23番。
これは僕には良くなかった。
緊張からか指がもつれるし、ペダルも多く、ルバートもよくわからない。
左手、バスを骨組みにしてるのはよく分かる。
オケとの受け渡しもあまりスムーズじゃない(弾き振り)。
グノーでは盤石だったホルンも何度か外れる。
(今回のプログラムで知りましたがホルンの日橋さんて輝かしいコンクール歴なんですね。金管つながりで言うとトランペットの人が2000年生まれって書いていて衝撃だった。お弟子さんかな)

後半。

今度は弦だけで、ルトスワフスキの弦楽のための序曲。
5分くらいだったけど面白かった!
解説にも書いてたけど弦の分割が面白い。
ヴァイオリンは第1も第2も、1プルとそれ以外で分かれてるのかな。
第2ヴァイオリン1プルの大宮さん、野口さんの表現が印象的。

アンデルジェフスキ、今度はベートーヴェン1番。
これは良かった。
ベートーヴェンの曲が強い、思い切った表現に耐えうる強度がある(いやそんなに思い切ったことしてなかったかな?曲の余白もモーツァルトほどないし…?)。
アンデルジェフスキも転調の表現やカデンツァがとても素敵だった。
ティンパニも気持ちいい。
オケのずっしりした音。

アンコール。
これが一番良かった。
ハイドンのDdurのコンチェルト2楽章。
カデンツァが本当に自由。
これでもかという弱音。
オケが戻ってくる前のドミナントのトリルも引き伸ばすし、盛り上げてまた緩めるし。
でもモーツァルトで感じたような違和感はない(僕が曲をよく知らないだけか)。

3曲コンチェルトやって1番コントロールが効いていて集中度も高かったんじゃないかと思う。

彼はスロースターターなのかな?
N響とのモーツァルトでもメモリーミスがあった記憶。

最終的に満足。
面白かった。

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