いきなりですが、恋愛経験のない私が自分のことを”バイセクシュアルなのではないか”と思い始めた話、です。(その3:気づきのとき)

長くなりすぎてるけど、今回でとりあえずまとめようと思っています。私がバイセクシュアルだと自覚し始めるまでの話。

前回はこれ(↓)。クィアなキャラが出てくる映画やドラマがやたらと好きで、『キャロル』がその中でもターニングポイントだった、というところで終わっています。

【映画『キャロル』との出会い】

『キャロル』を観たのは今から2年くらい前のことです。ベッドの上に転がりながら、スマホでAmazon Primeのアプリからなんとなく再生したのを覚えています。雷に打たれたように好きになり、観終わった瞬間に姿勢を正してもう一度観ました。Blu-ray BOXも買って、何度も何度も見返しています。

『キャロル』は、写真家志望の若い女性・テレーズ(ルーニー・マーラ)が夫と離婚調停中の年上女性・キャロル(ケイト・ブランシェット)と出会って恋をするラブストーリーです。恋に落ちる感覚をそのまま体感できるような、恋愛感情が凝縮された素晴らしい映画です。この映画を観た私は、テレーズの立場でキャロルに恋焦がれているかのような気持ちになりました。ほんとに。
この映画の素晴らしさは語るととんでもない長さになってしまうので、別のnoteに書くとします。

『キャロル』を観てからというものの、「自分は女性も好きになれるのでは?」と疑うようになりました。好きな映画やドラマに影響を受けやすいタイプなので、今回もそれかな思ってあまり深くは考えていなかったのですが、なんとなくそんな気がしたんです。

前回のnoteにも書いたように、私が洋画や海外ドラマにハマるきっかけは、クィアキャラがメインに登場する『ボヘミアン・ラプソディ』と『MR.ROBOT』でした。このころは自分がクィアなキャラが出てくる作品に惹かれていることに気づきもしなかったし、いわゆるBLや百合作品とは若干距離をとっていたので同性同士の恋愛模様に男女の恋愛ものと同じようにのめり込むとは思ってもいませんでした。(ラブストーリーはもともと好きでした)
しかし、『キャロル』を観てからというものの、自分が「恋愛感情」というものに強い関心を持っていること、そしてだんだんといわゆるクィア映画(またはドラマ)と呼ばれるものを多く選ぶようになっていることに気づき始めました。セクシャルマイノリティに関する本やインタビュー記事などをやたらと読んでいて、「当事者以外はあんまり知らないよね」なんて言われている用語を知っている自分にも気づきました。

それでも、「自分は女性を好きになれるのでは?」という自分の中の疑問を「今まで何度も男性を好きになってきたじゃん」という否定になっていない答えでかき消してきました。
でも最近になってふと思ったんです。私がこれまでの人生で何度か女性に向けてきた暑苦しい「好き」という感情は本当に男性に向ける恋愛感情とは別なのか?「女性に触れたいと思うのはどういう心理状況か」とネットで調べては「人に触れたいと思うのは人間の本能です。恋愛とは関係ありません」という答えに辿り着いて安心したような、しっくりこないような気持ちになってきたのはなんだったのか?
もともと恋愛感情と友達への感情の区別があまり得意ではないので(クワセクシャルというのもあるんですね、それかはよくわかりませんが近い傾向はあると思います)混乱したし、まだ混乱している最中でもあります。

そして、私の大好きなドラマ『キリング・イヴ』のイヴは「バイセクシュアルだ」とファンたちがTwitterで話しているのを見たとき「男女どちらも好きになる」というバイセクシュアルが急に自分の視界に入ってきて、しかもいちばんしっくりくる気もしてきたのです。

まだ確信はありません。”本当にどちらも好きになれるのか?”と考えすぎて混乱もしています。付き合いたい相手の年齢の話を友人としたときについ「男の人なら年下、女の人なら年上」と男女両方の好みを言おうとしていた自分に焦ることもあります。(男女分けて考えているようなので、パンではなくバイなのかなと思っています。まだこの辺よく分かってません)

でも、「この人のこと好きかも?」「気になるかも?」みたいな恋の前段階みたいな気持ちを抱いたとき、その相手が男性でも女性でも受け止められるようになりました。(もう数年、誰かをはっきりと好きにはなっていませんが。)
最近見ている『グレイズ・アナトミー』のマークとアディソンの両方に同じようなときめきを感じても、それを素直に受け入れられるようになって、すごく気分が楽になりました

「自分を特別だと思いたいのでは?」「好きなドラマや映画に影響を受けただけでは?」という疑問が自分の中で浮かんでしまう瞬間があるのも正直なところです。受け入れたくなくてこう考えてしまうのか、本当にそうなのかはまだわかりませんが、今はやっとしっくりきた「バイセクシュアル」というセクシュアリティを自覚して生活してみようと思っています
カミングアウトするとどんなことが待っているのか、私にはまだ想像ができないし、今のところ確信もないのでまだ誰にも話していませんし、しばらく話すつもりもありません。恋人がいないとはいえ、恋愛の話をするときはかなり窮屈に感じますが。もともと裏表がなさすぎるほどにない性格をしていて、秘密を持たずに全てのことをさらけ出して生きてきたので、疲れそうです。(口は軽くないですよ)

全くまとまらない文ですが、ひとまずここで終わりにしたいと思います。これからは誰にも話す気になれないセクシュアリティの話を、また思いつくままにnoteに載せてみます。いちばんは自分のため、あとはもしかしたら私みたいに悩んで検索した人が一人くらい読んでくれたりしたらいいな、と思って載せています。あとは映画やドラマの感想とかも書くかも。

(おわり)

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