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『近畿地方のある場所について』何があったのか考察しよう ※ネタバレあり

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本記事は『近畿地方のある場所について』の全面ネタバレおよび『穢れた聖地巡礼について』の一部ネタバレを含みます。
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※2024/09/08 加筆

先日この書籍を読んだ。一風変わったホラー系の話で、モキュメンタリー(ドキュメンタリー風フィクション)だ。

筆者である背筋氏が、小沢さんという人を探すにあたり、関連する取材内容を時系列バラバラでまとめている。
読み進めていくうちに、少しずつそのバラバラだった情報が繋がっていき、筆者の人物像もまた変わっていく。

しかし何せ時系列がバラバラだ。そのため、今回時系列順に並び替えながら、作中近畿地方のある場所で何が起きたのかを整理してみようと思う。


ある場所

図:立地イメージ

作中では明確な表現を避け「●●●●●」と表現されている。
県境にある山を中心に東西に広がる地域一体。心霊スポットが密集しているが、県を跨ぐためひとまとまりとして考えられにくく、注目されるのが遅かった。

モデルは生駒山だろうか?大阪府と奈良県を南北に分断する形で存在する。
ただ生駒トンネルは別で言及があるため、「●●●●●」はあくまで架空の場所だ。

怪異

3種類に集約される

時期と話者によって表現と詳細が多岐にわたるものの、大きく分けてこの3種類に集約できる。

  1. 山へ誘うモノ

  2. ジャンプ女

  3. あきらくん

1. 山へ誘うモノ(まさる、ましろさま、まっしろさん)

非常に大きな図体白い男のような何か。
山におり、単純な語彙女性を呼び寄せている。があるからおいでという誘い方をする。
これらのことから、正体は白い大きな猿のようなものなのだろう。

山の西側(ダム、国道、トンネル)で目撃されることが多い。

引き込まれても、人形か何かを身代わりにすることで逃れることは可能。
(これもさほど知能が高くないからか)

周辺の人間男性を使って呼び寄せることもあるようで、たびたび山に誘うただの人間の男が不審者として目撃されている。
また近くの小学校に通る児童にも影響を及ぼし、「ましろさま」「まっしろさん」という遊びになっていた。

祠にあったはずの御神体だった石は、いつのまにかカルト教団「スピリチュアルスペース」の建物内に移動していた。また教団内での呪文では「ましら」の文字が混じっており、山へ誘うモノの影響が及んだ人たちが教団を建て、女性を囲い込もうとしているのかもしれない。

2. ジャンプ女(赤い女)

あきらの母親。赤いコートをよく着ていた。
息子を首吊りによる死で喪ったことをきっかけに徐々におかしくなっていった女。
首を吊った息子を下ろそうと手を挙げて必死にジャンプしていた姿が由来。

息子の死の以前から、カルト教団「スピリチュアルスペース」設立当初から熱心に信仰していた。後に「お札屋敷」と呼ばれる廃墟と化す自宅には、スピリチュアルを感じさせるグッズが多数残っていた。

おそらく状況的にあきらは他殺だったはずだ。お遊び「まっしろさん」の過激化した延長線で身代わりとして殺されたとみられる。

山へ誘うモノが嫁を招くために起きたカルト教団の信者の息子が、やはり嫁を招くために起きた遊びの延長で死んだ。元を辿れば山へ誘うモノが元凶だ。

彼女は教団に設置されていた石を盗み自宅の畳の下に置き、お札の内容を書き換えてあきらを蘇らせようとしたが、現れたのはあきらの姿をした悪魔だった。

母親としてこの悪魔を育てるために、呪いを拡散した。自殺後は自らが怪異と化し、より拡散力の高い方法を模索。電気・ネットの力も利用し、さらにマスコミの力も利用することを思いつき、背筋氏に本を書かせて広めることにした。

怪異としては山の東側(マンション5号棟、お札屋敷)で目撃されることが多い。

3. あきらくん(悪魔)

命を喰らうという本能的な行動が目的。見た目はあきら
心理学を学ぶ学生に付いて回って生き物の命を喰ったり、マンションから飛び降りる人たちの命を喰ったりしている。

利用された道具たち

しめ縄が巻かれた大きな石。
もとは祠で保管されていたが、カルト教団スピリチュアルスペースに持っていかれ、さらに生前のジャンプ女に盗まれた。彼女の死後廃墟化した自宅から持ち去られ、(一時的に山を経由して?)スピリチュアルスペースの息がかかったケアハウス『とこしえスペース』に設置された。

スピリチュアルスペースでは宇宙の力を持つ石とされ、この石の周りで飛び跳ねながら頭に浮かぶ音を口から発すると、石を通じて力を得られるらしい。

呪文

石がスピリチュアルスペースに設置されていたとき、「頭に浮かぶ音」には「ましら」の文字が随所に含まれていた。
しかし大学のサークルで、石が無く絵だけある状態では「ましら」の文字を含んでいなかった。

数パターン確認されている。上から順により古くから存在したもののはず。

  1. 鳥居の中に人影、四つ角に「女」

  2. 鳥居の中に人影、四つ角に「了」

  3. ただ鳥居が掛かれているだけ(小沢氏の友人Eの家に貼られたもの、サークルで投影されたもの)

ジャンプ女が2つめの絵を使ってあきらの姿をした悪魔を呼び出したことから、四つ角に書いた姿の何かを生み出す力がある可能性が考えられる。

次作との関係性

つい先日、同じ著者の次の本が発売された。『穢れた聖地巡礼について』だ。

モキュメンタリーだった『近畿地方のある場所について』とは異なり、対話体がメインの小説だ。

この2作品、怪異そのものには直接的な関係はない。しかし共通する登場人物がいる。
『近畿地方の~』のKと『穢れた~』の小林は明らかに同一人物だ。

後者の小林目線での記述で察することができる。

  • 会社員時代、オカルト編集部に異動してきた。

  • オカルト誌が表向き休刊になったことに伴い退職しフリーランスになった。

  • 心霊スポットの調査をしている、強い負の感情を持っているライター(背筋氏)に協力した。

  • アイスコーヒーを好んで飲む。

Kとして登場したときは、あたかかも背筋氏を心配するような文面でメールを送っていた。しかし実際には調査が進むように、そして背筋氏の精神面の悪化が加速して仕事ができなくなって、代わりに自分に仕事が来るように仕向けていたわけだ。したたか。

時系列

時期不明

【推測】
女を喰う習慣のある鬼が天からやって来る(比喩表現で、山から人里に降りて来たというニュアンスか?)。人々によって鎮められる。
神社と祠が作られる。この鬼のような何かが「山へ誘うモノ」。

明治時代(1912年以前、111年以上前)

「まさる」という大柄な男性が、柿の木問答を吹き込まれて、柿があることを村中の女に言って回って気持ち悪がられる。
まさるが女性を殺害したとされ、復讐のために村人からリンチに遭う。最終的に自ら石に頭を打ち付けて死亡。
(『インタビューのテープ起こし 6』より)

【推測】
本当に「まさる」という名の男がいたかは怪しい。
祠が明らかに神社と同等に古く、突貫で作られた物とは思えない。
(『石について - 5』より)

まさるという男はいたのかもしれないが、彼の自由意思で女を求めたのではなく、その地にいた山へ誘うモノの支配下に置かれていたのかもしれない。

1950年代半ば

ダムが建設される。

1984年|昭和59年(38年前)

 ◆1月
Mさん(小林添子ちゃんの父方の叔父、ダムを管理する施工管理会社の管理技士)がダムに派遣される。

 ◆2月8日
奈良県の少女小林添子ちゃん(8歳)が、午後4時過ぎに住宅街で行方不明になる。
以降、●●●●●地域の国道での目撃情報が複数寄せられる。
(「実録!奈良県行方不明少女に新事実か?」より)

【推測】
目撃情報曰く、小林添子ちゃん自身が「お嫁さんになった」と発言している。山へ誘うモノに連れていかれた模様。

 ◆4月
Mさんが自殺。小林添子ちゃんの失踪に関与していると疑われる。

【推測】
山へ誘うモノに嫁をあてがったため用済みになったか。

1985年|昭和60年(37年前)

キャンプ場オープン。

1987年|昭和62年(35年前)

マンションが建築される。
Aさん一家(専業主婦Aさん、会社員の夫、10歳の娘Bちゃん、猫)が住み始める。
子供の間で「まっしろさん」という遊びが流行る。遊びの過程でBちゃんが猫を身代わりとして犠牲にしたことを機に、Aさん一家は引っ越す。
(短編「まっしろさん」より)

【推測】
この時点で山へ誘うモノに人間の女性ではなく別の何かを渡すことでやり過ごすすべが遊びとして浸透している。

1988年|昭和63年(34年前)

 ◆7月13日『TVの力~行方不明者捜索スペシャル~』
アメリカ人霊能者が、小林添子ちゃんは生きてもいなければ死んでもいないと回答。

1989年|平成元年(33年前)

 ◆3月14日号 某週刊誌「実録!奈良県行方不明少女に新事実か?」
国道での小林添子ちゃん目撃情報を掲載。

1991年|平成3年(31年前)

カルト教団「スピリチュアルスペース」設立。
(「辺境で見た異端、カルト教団潜入レポート」より)

【推測】
もともと石は祠にあったはず。
勝手に奪うにしても理由が要る。むしろ山へ誘うモノの影響下にあった人が、女性を囲い込むために教団になったのではないだろうか。

1992年|平成4年(30年前)

 ◆秋
H氏一家(H氏、妻Y、子供Mくん6歳)がキャンプに行く。山から何かに呼ばれる。
作ったカレーの味がしない。
妻(と息子)が山へ誘うモノに呼ばれるが、連れ帰ることに成功。
(「新種UMA ホワイトマンを発見!」より)

【推測】
「ダムが近い山のふもと」であるため西側。
カレーは意図せず神に捧げた扱いになってしまったのだろう。

1993年|平成5年(29年前)

 ◆8月号 某月刊誌短編「まっしろさん」
遊びの過程で飼い猫を殺した子供の話が掲載される。

1996年|平成8年(26年前)

某月刊誌が「スピリチュアルスペース」について報道。

1998年|平成10年(25年前)

 ◆5月号 某月刊誌「進取UMA ホワイトマンを発見!」
H氏の目撃情報を掲載。

1999年|平成11年(24年前)

背筋氏が一人息子を交通事故で喪う。

あきら(11歳)が公園で首を吊って死亡。母親が手を伸ばしてジャンプして子供をおろそうとする。

【推測】
彼の体格や周辺状況からして自殺の可能性は低い。「まっしろさん」遊びで誰かの身代わりにされてしまったのだろう。

2000年|平成12年(23年前)

背筋氏が入信希望者に扮して潜入。
息子を亡くした40歳くらいの女性を目撃。
食事が無味であることに気づく。
石と絵を目撃。信者が唱える呪文を録音。呪文には「ましら」が含まれる。
(某月刊誌「辺境で見た異端、カルト教団潜入レポート!」より)

【推測】
この「息子を亡くした女性」が後のジャンプ女であり、あきらの母親。

 ◆時期不明
あきらの死の1年後に首吊り自殺。
死ぬ前?に4通の手紙を編集部あてに送付。
(読者からの手紙 3より)

2002年|平成14年(21年前)

元宗教施設だった保養所で、関西の名門私立R中学校の林間学校で集団ヒステリー事件発生。山へ誘うモノが目撃される。
数か月後、学級委員長がおかしくなり、自殺する。
(「林間学校集団ヒステリー事件の真相」より)

2003年|平成15年(20年前)

埼玉一家行方不明事件。Eさん(38歳)とその妻(36歳)、長女(7歳)、次女(3歳)が行方不明となる。
現場の家に何百枚もの鳥居の絵が残されていたとされる。
(「謎のシール、その正体に迫る!」より)

『学校のこわい話』に「ましろさん」と「あきおくん」が掲載される。
九不思議のうち、「あきおくん」と「下校のチャイム」は最近追加されたものだった。
(「インタビューのテープ起こし 3」より)

【推測】
「ましろさん」の遊びは以前からあったためもとから七不思議に含まれていた。
そこに1999年に起きたあきらの死に関する話が歪んで追加された。

2004年|平成16年(19年前)

 ◆8月
鳥取県在住の女子大生とその彼氏、男友達の3人が●●●●●にドライブに行き、マンション5号棟に立ち入り、お札屋敷を外から覗く。
ダムに向かう途中すれ違った対向車の男が女子大生に向かって何かを言う。これ以降この男に付け狙われる。
(読者からの手紙 1より)

 ◆10月5日
鳥取県在住の女子大生から月刊誌の編集部に手紙が届く。

2005年頃|平成17年(18年前)

バイク好きのおっさんがダムにツーリングに行き、鳥居や祠の写真をブログに残す。

2006年|平成18年(17年前)

 ◆4月号 某月刊誌「林間学校集団ヒステリー事件の真相」
当時参加していたUさんのインタビュー内容が掲載される。

2007年|平成19年(16年前)

ダムカードが発行され始める。

『学校のこわい話』に「ジャンプ女」「あきとくんの電話ボックス」が掲載される。

2008年|平成20年(15年前)

 ◆7月号 某月刊誌「謎のシール、その正体に迫る!」
謎のシールの目撃情報。
正方形に鳥居と人影、四つ角に「女」と書かれたシールが出回る。

2009年|平成21年(14年前)

 ◆8月号 某月刊誌読者投稿欄
口が裂けるくらい笑顔のジャンプ女の話が投稿される。

2010年|平成22年(13年前)

 ◆5月号 某月刊誌 短編「心霊写真」
女性ファッション誌の編集者の話。数年前、カメラマンBがダムの監査廊の奥にあるロッカー内のフランス人形に気づく。それを撮影した53番目の写真が真っ黒になる。

【推測】
ダムの管理会社と言えば、1984年に行方不明になり「ましらさま」の嫁と化した小林添子ちゃんの叔父の勤め先。
職員曰く「先代からの教えで置かないといけない」。小林添子ちゃんを連れていかれてしまったことを教訓に、身代わりとして置いておくことで次の犠牲者を生まないようにしている?

 ◆5月17日
ネット掲示板『洒落にならない怖い話』でバイク好きブロガーの話が投稿される。

2011年|平成23年(12年前)

 ◆1月15日
ハンドルネーム関西軍曹がID:Aylg8wLmaに誘導されお札屋敷(かつてのあきらと母ジャンプ女の家)に向かう。畳の下の石を発見。
その後捜索隊によって、石がなくなっていることが判明。

【推測】
ID:Aylg8wLmaはジャンプ女か。
突撃先を●●●●●のお札屋敷にし、侵入経路の窓を教え、和室、畳の下に誘導。「了」に書き換えた鳥居の絵をネットにアップさせることで拡散に成功。

 ◆夏
関西の大学生による恐怖体験。男性A、男性B、女性Cがドライブに向かう。
Bは石の周りを飛び跳ね呪文を唱える人たちを目撃したという。その後一時的にBがおかしくなる。
その後Bは一見元に戻り、全員無事に生還したが、Bはスピリチュアル系サークルにハマる。
(短編「見えたもの」(石について - 1)より)

【推測】
この中で女性はCのみ。おそらく山に誘うモノがBを媒介にCを誘い込もうとしたのだろうが、Cは見えなかったふりを貫き通し、Bを犠牲にして生還したのだろう。

石は半年ほど前に行方不明になっているため、ここにあったとしてもおかしくはないかもしれない。

2012年|平成25年(11年前)

 ◆3月4日
K氏による取材。都内で心理学を学ぶ大学生Aさんが、実験の題材に●●●●●の5号棟とジャンプ女が映った動画を使った結果、自宅ベランダにジャンプ女が現れる。
(インタビューのテープ起こし 1より)

【推測】
ジャンプ女を映すカメラの位置が、ジャンプ女の上。
つまり首を吊ったあきらの視点の映像。

 ◆4月
前述の心理学を学ぶ学生だった男が社会人になる。
男の子に見られていることに気づく。これ以降現在まで、エビ、メダカ、ヤモリ、ハムスター、インコ、猫を犠牲にしながら安全を保つ。
(インタビューのテープ起こし 2より)

【推測】
あきらとしてよみがえらされた何かが生き物を喰っている。

 ◆10月 某月刊誌 短編「見えたもの」(S氏引継ぎファイル『石について - 1』
昨年夏の関西の大学生の恐怖体験を掲載。

2014年|平成27年(9年前)

 ◆3月号 某月刊誌 短編「待っている」
男性Aさん(40歳)の母親がマンション5号棟に引っ越す。
男性は柿好きではなかったが、なぜか母親は息子が柿好きと思い込んでいる。
母親の料理が無味。
母親は飛び降り自殺が起きるのを待っていたことが判明。

神奈川の一般型ケアハウス『とこしえスペース』にあった石に頭をぶつけて合計4人が死亡。
(インタビューのテープ起こし 4より)

【推測】
石が近畿から関東に長距離移動している。施設長が持って来たらしい。
施設名からして、明らかにカルト教団スピリチュアルスペースの影響下であることがわかる。

 ◆12月 某月刊誌 短編「カラオケ」(S氏引継ぎファイル『石について - 2』)
長崎で会社員をしている男性が、同窓会で行ったカラオケのモニターで、石と共に並ぶ人たちが映った謎の映像を目撃。
関東の老人ホームからの電話あり。

【推測】
近畿でもなく、カルト宗教団とも関係のなさそうな長崎で発生している点が奇怪。
手紙にあったように「電気」の力を借りて広まりやすくなったのだろうか。

2015年|平成28年(8年前)

 ◆2月号 某月刊誌 短編「賃貸物件」
小倉のフリーランスデザイナーAさんが、画像検索で赤いコートの女を発見。1か月後、会社でコピーしたものに女が部屋にいる画像と「見つけてくださってありがとうございます」の文章を発見。

2016年|平成29年(7年前)

ロングヘアの女性の彼氏大学3年生が、「ましろさま」のまじないを実行。
彼氏がロングヘアの女性の髪を切って人形に巻き付けて身代わりにすることで、彼女を助ける。
(短編「浮気」より)

【推測】
山に誘うモノがSNSを駆使している…?

 ◆8月18日
ダムで長野県の女性(35歳)と養女(12歳)の死体発見。出版系デザイナーの夫(35歳)の関与が疑われる。
夫が「家族でお世話になった方に会いに行く」旨の発言をしていた。
(「インタビューのテープ起こし 3」より)

 ◆8月19日
『××新聞デジタル』で前日の事件が報道される。

2017年|平成30年(6年前)

 ◆7月号 某月刊誌別冊 短編「おかしな書き込み」
体験時期は不明。
都内在住のAさん(24歳)会社員に寄る話。アダルトサイトのコメントで、山に柿があることを理由に女を誘うコメントを目撃した旨の内容。

【推測】
コメントに神社の住所を残していることから、山へ誘うモノによるものだろう。
「こしいれ」は婚姻のこと。

2018年|平成31年(5年前)

 ◆7月 某月刊誌別冊 短編「浮気」
髪を切られた女性の話

 ◆10月19日
●●●●●交差点付近の不審者情報、小学生女児に対し「山に連れて行ってあげる」との声かけ。
(ネット収集情報 1 『不審者情報データ掲示板』より)

2019年|令和元年(4年前)

女性ライター背筋氏と小沢氏がオフ会で知り合う。

 ◆8月
『おしえて!ドクター』に投稿した50代女性の息子が保養所(元宗教施設)廃墟に肝試しに行く。

 ◆秋
小沢氏の友人Eさんがビジネスサークルにハマる。

 ◆11月14日~11月21日
『おしえて!ドクター』で50代女性が文字が浮かび上がって見えることを相談。

【推測】
息子のいる女性であることからジャンプ女に目をつけられたのだろう。「命を生んだ人にしかわかりません」から察せられる。

おそらくS編集長の妻。S編集長の退職理由は心の病を患った妻の介護(Kからのメール)。
Sが退職したことで月刊誌の休刊が決まる。
(インタビューのテープ起こし 1)

2020年|令和2年(3年前)

 ◆春(平成33年 3年前)
小沢氏の友人Eさんが参加するサークルで鳥居の絵と呪文が使われる。
このときの呪文には「ましら」が含まれていない。

 ◆5月27日
『ゆきひろの心スポ凸ちゃんねる』のゆきひろがトンネルに突撃。トンネルの向こうから笑って手を振る誰かに追いかけられる。

●●●●●小学校付近の不審者情報、通交中の女性に対してスマホを向けて「山へ行きませんか」との声かけ。
(ネット収集情報 1 『不審者情報データ掲示板』より)

【推測】
ゆきひろが山へ誘うモノの影響を受けおかしくなり、不審者と化したのだろう。

2021年|令和3年(2年前)

 ◆6月3日
●●●●●国道付近の不審者情報、自転車に乗っていた女性に対して「山行こうよ」との声かけ。
(ネット収集情報 1 『不審者情報データ掲示板』より)

2022年|令和4年(1年前)

小沢氏が背筋氏とアポ。神保町で会い近況を連絡。
元月刊○○○○、現別冊○○○○の担当になったことを伝える。

 1か月後
2回目のアポ。神保町で会う。
小沢氏が背筋氏に対して正式に仕事として別冊への寄稿を依頼する。
小沢氏が集める資料を一緒に考察したり、過去の話で類似した話がないか、そのような話を知っている知り合いがいないか探すことになる。

背筋氏、以前月刊○○○○の編集者だったK氏にアポを取り、2013年の心理学を学ぶ学生への取材の話を聞く。

 半月後
リモートで小沢氏と背筋氏がミーティング。郷土史に詳しい人物が必要そうという見解になる。

背筋氏、かつてK氏が取材した2013年当時心理学を学ぶ学生だった男を取材。彼が男の子に監視され続けていることを知る。

背筋氏、「学校のこわい話」の作者である女性ホラー作家にインタビュー。

 2か月後
小沢氏が●●●●●に行き、面識のない女性と共にダムで溺死体として発見される。

K氏からメールが届き、S氏の引継ぎデータを受け取る。

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