そらぞの。

主に一次創作小説を書いてます。たまにSSやイラストも。 ジャンルは基本ファンタジー。 キャラ紹介などの詳細はTwitter@skypark_createをご確認ください。

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マガジン

  • オリジナル小説・Votumシリーズ-凪いだ海を渡る頃編-

    オリジナルファンタジー小説【Votum】シリーズの、「凪いだ海を渡る頃編」に関するシリーズが入ったマガジンです。 無料でお楽しみいただけます。 ※NOVEL DAYSでも同小説を掲載中です。好きな媒体でご閲覧ください。

  • りんりん!

    凛と咲く花のように 銅見矢凜々子とその師匠、水海道文太たちが引き起こす怪奇事件の記録。 ※銅見矢凜々子は定期更新ゲーム・騒乱イバラシティの当PCです。存在を匂わせることはありますが、基本的に許可なく他PC様は登場しません。予めご了承ください。

  • オリジナル江戸奇譚・梅花鷹匠物語シリーズ

    ――梅は、毀れるんだよ。 尾形森羅を中心に勃興期の江戸で起こる妖怪事件を巡る物語シリーズです

  • オリジナルファンタジー小説・ラグナロクサガシリーズ

    「様々な世界から『物語』という形で観測される世界」の小説集です。

最近の記事

黒の残響【冒頭試し読み】

※本noteは2020/12/30 販売開始予定の「Votum-凪いだ海を渡る頃-シリーズ最新作【黒の残響】(有料)の試し読みとなります。 ※実際の販売内容と異なる場合があります。予めご了承ください。 --------------------------- 昔々も大昔。 時の神様は八柱の精霊にこう命じました。 ーー力を合わせて新しい世界を創りなさい。 命令を受けた精霊たちは力を合わせて新しい世界を作り出しました。 一見すると時の神様が創ったようなカンペキな世界。 けれ

    • 水街道道場のある朝。その1

      Thanks 本画像はアプリ「SS Writer」(@kumaSoft様制作)を使用し、作成されいます。 https://twitter.com/kumaSoft211/status/897717060767281152?s=20

      • 初春の梅物語その1

        春が近付いたある日。 心地良いそよ風に全く頓着せず、真っ黒なパーカーに縫い付けられたフードを目深に被ったその少年は、一人暮らししている古ぼけたアパートの鍵をガタガタと回していた。 あまりにも古すぎるせいで、鍵を目一杯押し込んだ後上げて引きながら回すという複雑怪奇な造りとなった鍵に、越して来てから半年経つ今でも慣れていない。 何度も上げたり引いたりしている内に、がちゃりと派手な金属音がしてようやく鍵が回った。思わず彼の口から小さな溜め息が漏れる。毎度まいど一苦労だった。

        • 紅い金糸雀の唄-第1話-

          ガンガン、ガンガン 金属を叩く固い音が響いている。 「……っそ! 出せ!」 小さな家、その内部を埋める巨大な鳥籠。その豪奢な格子に取りつき、少女はひたすら自らを閉じ込めるそれを殴っていた。 豊かで長い金色の髪も、大胆に胸元を開きつつ、どこか淑やかなドレスも、背に広がるふんわりとした翼も、今は彼女の動きに合わせて見る影もなく振り乱れている。だが厭うこともない。 ガンガン、ガンガン 手が擦り切れ、血が滲んでも、少女は鳥籠を殴り続けた。 「出せ! 出しやかれってんだ! クソ!

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        • オリジナル小説・Votumシリーズ-凪いだ海を渡る頃編-
          3本
        • りんりん!
          1本
        • オリジナル江戸奇譚・梅花鷹匠物語シリーズ
          1本
        • オリジナルファンタジー小説・ラグナロクサガシリーズ
          1本

        記事

          頁と頁の間

           ぴくり、とユルルモンの耳が揺れる。流れていく空気の中に、別の音が混じっていた気がしたのだ。  それを追いかけるようと忙しなく耳を動かしながら、状況を整理する。  本の中の世界で、「お守り」に籠められていた転送魔法を発動させたのはほんの少し前。魔法が作り出した光の繭に包まれてからしばらくして、暗がりに差し込んできた日差しのような強い光が視界に溢れた。  耐えきれずに思わず目を閉じた次の瞬間、ぐらりと足元が揺れ、宙に浮いたような頼りない感覚に襲われた。強い風が吹き荒ぶよう

          頁と頁の間

          星降りの丘

          冬の入り口、遠く澄み渡る空一面に星が輝く日。それを一望できる丘がある。   きらきらと輝くものが好きだったオレ――ユルルモンは、その話を聞いた途端にいてもたってもいられない程の興味を抱いた。 すぐにでも見に行きたい――そう考えたのはリュジスも同じだったらしい。 何かと気の合うこの幼馴染みと話す内に、自然と一緒に行く流れになる。   11歳の秋も終わりかけの頃のこと。   これまで遊びに行く時はいつもそうしてきたように、揃って頭を寄せて地図を眺め、時折他愛もないことも混ぜな

          星降りの丘

          猫と花とサーカスと

          木々の若葉が瑞々しい緑へと変わる頃。 交易都市して栄える港街では、今日も海の外から運ばれた品々を売買する人々の活気あふれる声に満ちている。 そんな喧騒から西に少し離れた一角に佇む、二階建ての宿屋『凪いだ海の宿』。その一階に作られた食堂のカウンター席で、月下人狼のクレバールはうつらうつらと舟を漕いでいた。 天気は快晴。 突き抜けんばかりに澄み渡った空を見たメルが、ここぞとばかりに開け放った窓からは、乾いた心地良い潮風が吹き込み、突っ伏して眠るクレバールの狼耳を優しく撫でて

          猫と花とサーカスと