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わけ合えばあまる

懇親会の幹事をよく任されていた頃の話。

お酒を飲まない人に飲み放題プランは割高だし、お酒を飲む人も2時間ではちょっと短く感じるということもあり、どういう形式が一番参加者の満足度が高いのか考えた。

そこで、懇親会ができるレンタルスペースを借りて、食べ物や飲み物をスーパーで購入してみた。

安くて時間も長く居られるという点では良かったが、買い出しが大変だったり、安く抑えるために食べ物のクオリティがイマイチになった。

そこで、ホームパーティーのように持ち寄り形式にしてみた。

その時、参加者には以下のようにお願いした。

「分かち合いの精神で、みんなとシェアしたいものを持ち寄って下さい」

集める会費としては会場費と紙コップ類の代金を人数で割るだけという、非常に安い金額となった。

一方で参加者の手作りの料理だったり、みんなの趣向を凝らしたバリエーション豊かな食べ物、飲み物が集まった。

その結果、参加者の満足度は非常に高く、懇親会としては大成功だった。

その時に思ったことはこうだ。

人は、人から何かを「もらおう」という意識でいるとなかなか満足できない。

反対に人に何かを「あげよう」という意識でいると、互いに分け合って結果的にみんなが満足できるのだ。

相田みつをさんもこう言っている。

「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」

実際、食べ物も飲み物も結構余り、参加者はお土産として持ち帰ったのだった。

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