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絵本読み聞かせ①「わたしたちのカメムシずかん」やっかいものが宝ものになった話

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近所の小学校で図書ボランティアをやっています。
毎週月曜日の朝には、15分の読み聞かせ。
今年は6年生と特別支援学級の担当です♪
ここでは、読み聞かせした絵本の紹介をしていきます。​
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岩手県の北上山地山麓に暮らしていた頃、小中学校の学校図書館支援員という仕事をしていました。
2つの小学校と1つの中学校の担当で、図書室の整備、装飾、読書支援の取り組み…など、幅広く子どもたちと本を繋ぐことに携わらせていただた幸せな時間でした。

そこで月1で通っていた山の中にある小さな小学校では
秋の終わりごろから冬の初めにかけて、カメムシが大発生します。
大・・・と一口に言いますが、ちょっと通常では考えられない規模で(;^ω^)体育館の床一面に降り積もり・・・かき集めれば45リットルのごみ袋いっぱい!というレベル。

当時、その学校の児童数は2名だけだったのですが、2人ともカメムシなんぞは平気でつまんで外へ出すといった強者(つわもの)の子どもたちで、先生方もまた、カメムシの種類別にテープで紙に貼って標本を作ったり…というなんともおおらかで素敵な学校だったのです。
それと全く同じ状況の、岩手県葛巻町の小学校が、絵本の舞台です。

嫌われものもカメムシだけど、せっかくだからどんな種類がいるのか、カメムシを徹底的に調べてみよう!と校長先生の発案で始まった活動を追ったドキュメンタリー。最初はしかめっ面だった子どもたちも、実は身の回りにいろいろな種類のカメムシがいると分かってくると、次第に新種探しに夢中になっていきます。
そして、それらを図鑑にしたり、カメムシ研究者を学校に呼んだりして、いつのまにか「やっかいもの」だったカメムシがみんなの「宝もの」になっていく…というおはなし。
カメムシの生態が詳しく分かる内容はもちろん、子どもたちの興味をうまく引き出し、徹底的にバックアップする大人たちの姿が感動的。
「こころを動かす」ためには「本気」が大事!という真実が見えました。

後日、たまたま平日の仕事休みの日、小学校の帰宅時間に6年生のクラスの子達と道路でバッタリ。
こちらとしては、マスク顔しか見たことないし、一人一人の子どもたちを覚える時間もないのですが、向こうから私を見つけてくれました。

その第一声が「あ、カメムシの・・・」

それが何より、とんでもなく嬉しかったのです(o^―^o)

★絵本の詳細はこちら




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