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すきでやってていいねの取り扱い方

舞台関係の仕事をしている人に対して、「すきでやってていいね」「やる気があるからだね」という人の言葉にはいつも違和感があって、毎回私は傷ついている。介護の仕事や医者の仕事、営業の仕事をやっている人に対して、同じ言葉はつかわないはずなのにって。
例えば、オフィスに足を踏み入れてそこで働いている人に対して真っ先にでるねぎらいの言葉といえば「お疲れ様です」だ。そして、イベントスペースなどを貸し出している運営者が発する言葉は、少なくとも「おせわになっています」「ありがとうございました」だ。
そういう社会人の常識が通用しない世界で生きていることに戸惑いを隠せない。違和感がとても強いのは私だけなのだろうか。
何度も何度も繰り返されることによって、思考停止して、笑ってスルーすることにしていたのだけど、改めてどう伝えると適切なのだろう。

確かにスルーしなくてもよい関係性になったら「やる気だけでは続かないです」と言ってみたり、「好きだからとも違うんですよね」とかいう返しもできるようになってくる。話せる距離感もある。いちいち傷つかないようにとか、いらっとしないようにこころがけることもできる。そういう人が99人でも、1人が理解してくれたら良い、という考えもある。

今回のこどもとの舞台づくりでのお約束に、「人が嫌がることをしない」というお約束をした。それも、大人が作ったわけではなく、こどもたちが自分たちで考えてそのお約束を作った。こどもたちでさえ自分で気づくことができる。
大人もおなじだとすれば、今度そういうことがあったら「そういわれると傷つきます」と相手に伝えてみようとおもう。隠したり、スルーしたりすることでごまかすことに慣れることが大人としてのあるべき姿なのかどうか。そういう大人にはなりたくないと思っていた子供時代はあるんじゃないのかな。だから、「それは嫌です」「そう言われたら傷つきます」と伝えることから気づくことって、変えられることはあるんじゃないのかなって思う。
誰だって人のことを傷つけたいわけじゃない。それを信じてみようかなと思った。




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