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「夜泣き」から考える人との付き合い方

私が今振り返って感じる乳児期の育児の一番大変だったことは、夜間授乳で夜にまとまった睡眠時間をとれないことです。これが本当に一番しんどかったなと思います。

そして、人と会うとなぜか聞かれる、「夜泣きはするの?」という質問。これを聞く人は大抵、育児経験がない方や、年配で遠い昔に経験した方のような気がする。棘があったらごめんなさい。

ママなら一度は聞かれたことはあると思うのですが、これを聞かれるとちょっともやっとしてしまっていたので、今回まとめてみようと思いました。


夜泣きの解釈のズレ

まず、「夜泣きはするの?」と聞いてくる人みんなが夜泣きとは何かをちゃんと理解していないと感じます。

赤ちゃんの脳は未発達の状態で生まれてきて、2〜3時間おきに寝て起きてを繰り返します。この時点で昼夜の区別はないため、夜でも同じように起きてしまうのです。

そして、赤ちゃんの意思表示の手段は泣くこと。泣くことで「お腹が空いた、オムツ替えて、なにかが不快だ」と大人に伝えているんです。

だから夜泣いて起きるのは当たり前のことで、逆に全く起きないことの方が母親からしたら心配だったりするんですよね。

これは生後4ヶ月くらいまでで、生後5ヶ月頃からは徐々に脳が発達してきて、昼夜を区別できるようになり夜にまとめて眠れるようになってきます。

なのでこの時期に理由がわからずに泣き続けるというような状態のことを「夜泣き」というのです。

夜泣いて起きても、授乳をしたりオムツを替えたり、環境を整えてあげて泣き止むのであれば、それは夜泣きとは言わないということですよね。それで言えば息子は夜泣きをしたことは2〜3回しかなかったと思います。


この赤ちゃんの基本情報を知って「夜泣きはするの?」ということを聞いているのかどうか、私は疑問だったんです。

「夜泣きはしないですよ」と答えたら「へ〜それは良かったね、夜泣きしないなら楽だよね」という答えが来ても、なんだかズレている感じがするのは私だけでしょうか?

夜泣きしないということを聞いて、きっと私は夜しっかり眠れていると勘違いされるのも癪に障ってしまうんです。でもこれを聞かれた人みんなに一から説明するのも違うと思う。

夜泣きはしなくても決して楽ではない。夜どうやったら長く寝てくれるのか、検索して、本を読んで、動画を見て、色々な方法を試してみんな頑張っているんです。

とは言え、私も実際育児をするまでこの赤ちゃんの基本情報を知りませんでした。だから、聞いてしまうことは悪いことではないんです。

母親側が、人とはこういうズレがあることをしっかりわかって受け流していくことができればいいんですよね。


夜泣きするのはお母さんのメンタルのせい?

「あなたの心がぐちゃぐちゃ。だから夜泣きするんじゃない?」

これは私が実際言われた言葉で、すごく心に突き刺さった言葉でした。私自身、いろいろ悩んでいた時期でもあったので実際心はぐちゃぐちゃだったと思うんです。

ある方に夜眠れなくて大変だということを私が言ったら、息子は夜泣きしているということになり、私のメンタルが影響しているということになってしまったんです。

気にしないようにしようと自分に言い聞かせていたのですが、息子が夜泣いて起きるたび、この言葉が頭の中でリピートするようになってしまいました。

思い出したくないのに、息子が泣いて起きるたび嫌でも思い出してしまう。

それがストレスになり、正直な話、泣いている息子をベッドに置き去りにして、「もう知らない!」と部屋を出てしまったことも何度かありました。結局は深呼吸をしてまた寝室に戻るのですが...。

良かれと思って言ってくれたのかもしれない。でも、その言葉は言われた後も何度も心に突き刺り、そのダメージが尾を引いていたんです。


夜泣き対策、今と昔

赤ちゃんの夜泣き対策は昔と比べたらだいぶ研究が進んでいて、対策法が具体的にわかっているんです。

・生活リズムを整える                                                    (早寝早起きを基本にして、昼夜の区別をはっきりさせていく。)

・睡眠の環境が整っているか
(室温、湿度、明るさ、音、服装、おもちゃなど遊びたくなるものがないか、など)


・寝るときのクセがついていないか
(授乳しながらの寝落ち、添い乳、抱っこじゃないと眠れない、などなど)
※それが悪いというわけではなく、起きてしまう原因になりやすいそう

・活動時間は適切か                                                                         (赤ちゃんにはそれぞれの月例ごとに起きてから寝るまでの活動できる時間があり、その限度を超えてしまうと寝つきにくくなったり、睡眠の質が悪くなってしまうのだそう。)

他にも改善できるポイントはいくつかあるようですが、今回は例としてこれくらいにしておきます。(かなり調べたのでだいぶ詳しくなってしまいました。笑)

昔は夜泣きは「理由がわからない」とされてきたようですが、一部には、赤ちゃんなりの理由があって泣いているものがあり、ひどい夜泣きを予防したり改善したりできることが、多くの研究でわかっているのです。

お母さんのメンタルが影響しているなんて現代の育児では言われなくなっています。影響していたとしても、改善ポイントの最終レベルのことなのではと私は思うのです。


産後の状態を理解し合おう

産後の女性はホルモンバランスの影響で心が普段よりデリケートになっています。普段の私ならそこまで気に留めず受け流せていたかもしれません。

でも産後、眠れていない中で自分なりに試行錯誤して頑張っている最中に、ちょっとでもきついことを言われてしまうとかなり応えてしまいました。

そこは、周りの人にもっと認知してほしいところ。言われた側がいくら気にしないようにと思うようにしても、ホルモンバランスが崩れているので根性で何とかなるものではないと身をもって感じました。

周りの人が産後の女性の体や心の状態をもっと知って、それを理解した上でコミュニケーションをとっていけたらいいなと思います。

そのためにも私たちは、ただ傷つくだけではなくそうなる前に周りの人に、産後の状態のことを伝えておく必要もありますよね。

これからはもっと、お互いが相手のことを思いやり、わかり合っていきたい。そんな関係づくりをしていきたいなと思うのでした。


逃げてもいい

旦那さんや親など身の回りの近しい人とは、理解し合って関係づくりをしていきたいけど、そうじゃない人で一緒にいると苦しいと感じる人からは逃げてもいいよと私は言いたい。

産後のデリケートな時期だけでも距離を置いて、その後どうお付き合いするかは落ち着いてから考えたっていい。

そうでもしないと、産後のあの状態の時に無理に関係を続けていたらストレスからもっと大変な精神状態にもなりかねない。今考えるとあのときの私は、産後うつの一歩手前くらいまできていたんじゃないかと思います。

今頑張るべきところはそこじゃない。一旦距離を置くという選択、間違っていなかったと思います。


今回は夜泣きをテーマにお話ししました。

世の中の人がもっと現代の育児について知ってほしいという思いもあれば、

母親の私自身がもっと成長して人からの言葉の受け取り方を変えていく必要があるとも感じています。

結局はお互い様なので、お互いが思いやり相手を受け入れていく姿勢が大切なのかなと…。

夜泣きの話から壮大なテーマになってしまいましたが、この手の話は夜泣きに限らず全てに共通することですよね。

みなさんはどう考えますか?



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