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スクールライフ五衛門

 俺のことはとりあえず五衛門って名乗っておくな、今日からアメリカの大学にいくことになってるんだけど
アメリカの入学式、といえば
「ババババ!!!」
「ダダダダダ!!!」
そう、銃の発砲事件だ。
なに当たり前みたいにって、そんなこと常識だろ、このアメリカじゃ。

 アメリカじゃ子供をおろすのも違法らしい、で、レイプは当たり前にあるから不幸にしてそういう目にあった女は名も知らぬ子の子供を抱えて学校来てる。ミックスのフローラもそんな感じの子。
「ハイゴエモン、あなたってニンジャの子孫ってほんとうなの」
「そうさ、ニンジャはこんなこともできる」
俺は手裏剣の折り紙を折って投げた
「エキサイティング!これもらっていい?」
「もちろんさ、アレックスもニンジャになるかい?」
「うん!」
ミックスのフローラからさらに別の血が入ったアレックスが返事をする。にこ、うん、フローラには似てない、父親捜しも悪くはないが俺にはなんのメリットもないし、ダウンタウンをハーフジーンズでヒップ見せびらかして歩いているほうが悪いんだろ。
 俺は座っているフローラの腰を見る、たしかにいいヒップだ。十発ぐらいみんなでやったって話だけどなんで混ぜてくれなかったのかな、なんてな。 
 入学式の銃乱射事件も、そのぐらいなんでもないことだったんだよ、あれから二週間あるけど、誰もその話してないし。
 あ~あ、追悼イベントなんてめんどくせ。なんでそんなとこばっかいいこちゃんぶってるんだよ、なんか宗教だっけ?あ、フローラからそのせいでおろせないとか聞いたな。ドンマイ。頭と尻が軽ければ生きていける女ってことわかんないでオベンキョウしているから馬鹿なんだよ。バーカ。
 銃乱射って気持ちいいのかなぁ。
 ハーフジーンズでヒップを見せびらかしてる、弁護士志望の生意気女を十人がかりでアレするより気持ちいいかもしれない。
 やべぇやりたい。そういえばここって銃合法だよな?どうすっかなぁ
 俺はとりあえずおもちゃの水鉄砲を買った。
 見るからにおもちゃの黄色くて大きいやつ、そいつをとりあえず学校に持ってきた。
「うらあ!俺は銃を持ってるぞ!要求をのめ!チョコラスクを買ってこい!」
「ははは、ゴエモン、そんなことしなくてもかってくるよ」
標的はアレックスだった、要求も購買のチョコラスクだったけどすげぇ、なにこの支配感、くせになりそう、そんな銃っていうこと聞いてもらえるもんなの???
 その日、俺はもうちょっと本ものに似た水鉄砲を買った。
 これはいい、光りぐあい、重さ、ちゃちくもないしなんだったら本当に銃みたいだ、ただし出てくるのは水。
 「おりゃ!」
俺は風呂場でタオルを狙う。水の勢いは強く、タオルは落ちた。う~ん、いいねこう、早く使いたい、どうせなら大き目のなにか。
 そうだなんか祭が春にあったな。それでやろ!

 なんの祭なんだろうな、俺は出された甘ったるいパイを食べてる
「ゴエモン、今日はどんな忍術やってくれるの」
「今日はなぁ」
その時、覆面をし銃を持った男が学園に乱入してきた、またか。
「お、おれのようきゅうは、しごとだ!
上流を独占している女どもを始末し男の楽園をつくろう!」
あ~あ、なんかわかるようなわかんないような絶妙なこといっちゃって、どうしようっかな、ま。
「逃げるぞアレックス」
その時、アレックスのつぶらな瞳が俺を見た
「ねぇアレックス、ニンジャは正義を守るんでしょ?戦わないの?」
「あ?」
アレックスは正義の忍者ヒーローが正義のため戦うコミックを見せた、あ~もう。
「忍者五衛門、参上!」
俺は乱射しようとする犯人の前へ、ほんとう、すげぇこわい、ん、でもまてよ?
「ニンジャ?お前!!ニンジャか!」
ハンカチでちょっとだけ顔を隠した俺に怯えるあいつの銃……あれ……?俺と同じやつじゃね……?よし!
「そうだ!抵抗すると撃つぞ!」
俺は背中のギターケースに入れた本当の銃(に見える水鉄砲)を持って犯人の前へ。
「ううっ……」
犯人はしばらくだじろぎ、そこを警察が取り押さえていた。

 ヒーローとなった俺を、アレックスがキラキラとした瞳で見つめる。
「表彰だって五衛門!よかったね!」
「ほんとう!よく水鉄砲で本物に立ち向かえたね」
フローラがはしゃぐ、うん、あれ、よく似てたけど本物だったんだよ。
あ~!!!思い出したら怖くなった!!
 でも見つけたんだ、本当に気持ちいいこと。
 俺は正義の忍者、五衛門だ!
「わたし事件にあってから、正義を守りたくて弁護士目指したの。あなたの活動を支援します」
フローラ、お前いい女だよ。お前とアレックスのために、しばらくは五衛門でいようかな。

(了)
※もちろんアメリカこんなんじゃないはずです



誤字なおした数分はみ出したけどOK?


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