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ぶちおとの出会い

N市在住の相談者から相談を受けた「ぶちお」

庭に遊びに来る雄猫ちゃんが、いつもオス同士の喧嘩に負けて怪我をしたりしている。暑くなり痩せてきて、2ヶ月前はきれいに洗ってもらっていたような感じだったのに最近はその様子がないとのこと。

保護者が捕獲器をかけて少し慣らしてから病院に連れて行くと、結果は陽性。
さて、どうしよう・・・と、保護者が猫とともに相談に来て、私も頭を抱えてしまった。

陽性反応がある子は、発症していない場合はストレスのないところで飼育すると普通の猫と同様暮らしていけるらしい。
※ただし他の猫との隔離は必要

キャリア持ち、と言われる子たちは里親さんが決まりづらい。
やはり、病気というリスクを抱える負担があり、通常の猫に比べるとハードルがぐっと上がる。

猫田助では、里親への譲渡が難しい猫は終身保護してくれる他の団体さんへお繋ぎすることが多い。
そこでも終身となるとそれなりの金額がかかり、飼い猫でない野良猫に対してどこまでお金をかけられるのか・・・という問題もある。

ぶすっとしているからではない。ブチ模様だからだ。

そんなこんな葛藤もありつつ、ぶちおはやってきた。
そして、脱走した。orz

ケージのロックはかかっていたのに、僅かな隙間から無理やりこじ開けたのだ。
階段の踊り場の手すりの一番高いところに陣取り、降りてこない。
「これは困った・・・」

猫田助として保護している猫たちがいる部屋へはいけないので接触の心配はないが、2階にはプライベートの猫がいる。子どもたちが出入りして扉を半開きにしてしまったら入れてしまう。

一晩飲まず食わずで、明日少し弱ったところを捕獲しよう。と寝て次の日寝室を開けるとぶちおがいない。
ひとしきり暴れたあとがあり、たどっていくと風呂場で止まっている。
「姿は見えないが下に降りたんだな」
そう思って洗濯機を回そうと蓋を空けたら、なんとぶちおの姿が!(笑

ぱたん

私はそっと蓋を閉じた。
このチャンスを逃したら捕まえられない。

洗濯ネットを取り出し、グローブをはめてそーっとかぶせていく。(ぶちおは服の中で身動きが取れない)

「つ、捕まえたー!」

・・・実は、その次の日の夜、今度は天井を破壊して脱走。勝手口の下に潜り込んだところを2時間ほどかけて捕獲し、ほこりまみれになったのでそのままシャンプーをしてケージに戻りました。
そして2箇所ロックを増やし、今は脱走しておりません。

それから1ヶ月くらい経過し、ぶちおの顔つきが変わってきた。
当初は何が何でも脱走する!というエネルギーがあったのだが、最近はそれがないように見える。
1撫で2撫でくらいはできるようになったし、近づきすぎると威嚇はするが攻撃に出る様子がない。

おっ、写真か?

この顔である。

はぁん

ぶちおとの生活は緩やかだ。
今はケージ不足で2段だが、早く3段に移動させたい。
痩せていた体もこころなしかふっくらしてきたので、そろそろ運動したくなる頃なんじゃないかと思っている。

また、そんなぶちおも里親を募集しているので病気のご理解をいただける方おりましたらぜひお問い合わせください。


#猫田助寄付ありがとうございます


茨城県水戸市にて2007年から個人事業に従事、2015年に独立。2021年にsoratobunezumi合同会社で法人化 4人の子育てをしながら泥臭く歩いてきたから分かることを発信/ 肩書なくつながるコミュニティスペース「本拠地」と「本拠地ギルド」の生みの親