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鳥山明センセイ。ほんとに、ありがとうございます。


わたしには、勝手に師と仰がせてもらっている方たちが世界中にいるのですが。
その中でマンガの師匠と思ってきたのが、鳥山明センセイです。

なぜか『センセイ』と、カタカナで表記してしまいます。
ちょこっとでも近付けたらいいなという思いからでしょうか。


マンガ界には神さまとしか言えないような人たちがこの世にもあの世にも多くいて、仰ぎ見てはつくづくと、とんでもないところだなと感じています。

そのうえ周りにも、競争相手でもある、たくさんのマンガ描きの仲間たちがいるのです。
みんながみんな自分にしか描けないものを持った、すばらしい才能の集まりだなと、自分でも創作物を公開するようになってから、ますますそう思っています。

それゆえに、自分のマンガは世界一上手いんだ、世界一になるんだなどとは、これっぽっちも思わないできました。

昨日の自分より今日の自分が、そして今日より明日の自分が少しでも、ほんの少しずつでも上手く、思ったことを形に出来るようになれたらいいと思ってきました。

自分が楽しいマンガが自分でちゃんと描けたらいいやと、自分に素直にバカ正直に、ここまできています。


漫画の神様というともちろん、手塚治虫先生ですが。

わたしにマンガを自分でも描けるんじゃないかと気付かせてくれて、映画のようなマンガを作りたいんだと思わせてくれた、漫画家という道もあるよと導いてくれた存在である、藤子・F・不二雄先生を神さまとして想っています。

となると、手塚治虫先生は神さまの神様、漫画世界の創造神ですね。


マンガを描くなどと思っていなかった頃は、今でももちろん好きですが、映画が一番好きな子どもでした。
冒険活劇が今でも日々の、わくわくの種です。
当然ながらというか、そんなに好きならこの好きなやつみたいな、こんな映画を作りたいなと思ったことがありました。

でも人とはなにか、なじめない、自分でも変だなと思うようなやつなんですよね、わたし。
どうしたことか、ひとりでなにかする方が自分には向いていると子どもの時からずっと知っていたので、このままでは映画製作を仕事にするなど無理ではないかと思いました。


大勢の人の協力が必要な映画作りとは違う方法で、どうにか物語を形にと、子どもながらに考えていた時。
確か、藤子・F・不二雄先生のインタビューだったのか、なにかを見たか読んだのかしたんだと思うんです。
人生の大事な瞬間だったはずなのに思いっ切り、うろ覚えですが。
この人がそうなんだ、そういえば顔写真が何度も読んでる大長編ドラえもんに載ってるじゃないかと気付いたのが、神さまと仰ぐきっかけになりました。

漫画をなぜかその時まで、人が描いていると思ってなかった自分にも驚きますけど……。


絵を描くのも好きだし、ひとりでも出来るはず、だからマンガを自分で描こうと思った時。
藤子・F・不二雄先生と共にお手本として師匠として、真っ先に頭に浮かんだのがセンセイ、自分が目指す『楽しい』を遥か先に完璧にやり遂げておられた鳥山明センセイでした。


マンガを描くと決めた時になぜか、漫画が読むものから作り出すものになってしまって、ほとんど読まなくなるという変なことが起きたのですけれど。
見かけると買っていたのが、大長編ドラえもんと鳥山明センセイのマンガでした。


そして読み返すたびに、こんな風に楽しいマンガを楽しんで描いていけたらいいなと、ずっと思ってきました。


もちろん、その『楽しい』を生み出すために、とんでもなく過酷な産みの苦しみってやつが日々繰り返されてきたことは分かっているのですが。
それでもきっと、心からやってみたいと思ったことは、やってみれば楽しいはずだと思うのです。

というか、楽しいと、そうして生きていたいと思わないと創り上げられない、やれないもののようにも思うのです。
『楽しい』を好物にしている自分の場合は特に。


まあ、そういうことは、すっぱり抜きにしても。
とにかくただただ、鳥山センセイのマンガが楽しくて好きなのです。
この楽しいはなんだろうとか難しいことは何も考えずに、ただただ繰り返し読んでは、今日も楽しませてもらっています。


いました、じゃなくて、きっとこの先も『います』なんですよ。


楽しませてもらって、ただそれでいいんだとマンガを描く楽しさを忘れずにいられ続ける、そんな勇気を自分は鳥山明センセイのマンガから、これからももらっていくのだと思うのです、きっと。


そんなわけで。
どうしても、どうしても描かずにはいられなかったので、初めて描きました。
いつも側に置いている大好きなマンガの主人公です。


自分で描いてみてなんだけど、
『マンガ描こうゼ!』って言ってる気がするぞ。


好きな漫画家さんの絵を描き写すといいよとは聞きますが、実はほとんど、これまで模写はしたことがないです。

ゲームキャラならマリオやポケモンなどは描いてみたことがあるのですが、それもそのまま模写というよりかは、見ながら好きなように描いてみただけだったりします。

ついついお話を読んでしまいつつ、今回も、絵を見ながら自分なりに描いてみました。
初めてしっかりとベルゼブブを描いてみるにあたり、そのままただ写して描くのは、あまりにもおこがましい気もしたので、ちょこっと自分風に仕上げてはいます。



コミックスの絵を見ながらベルゼブブを描いてみて改めて思ったことは、この正確で完璧な生きた線は、センセイでないと描けないということでした。

センセイのキャラクターは本当に、鳥山明センセイのものなんだなと感じます。

「こんな線描けんって!」と、手に力が入り過ぎたわたしが震えつつ描いてみても、ちゃんとベルゼブブがベルゼブブなのは、鳥山センセイの造形力のすばらしさがあるからなのですよね。


自分らしい自分の絵。
そんなものがこの先に、いつか生み出せたらいいなと改めて思いました。
そして改めて、自分が楽しいと思えるマンガを描いていきたいと思いました。


本当に、ほんとに、ありがとうございます!

そしてこれからも、よろしくお願いいたします。


勝手な弟子宣言しちゃってるので、しっかりマンガ描いてこなくちゃならないですね。
では、行って来ます。

ここまで長々とお付き合いいただいて、あなたにも感謝しています。
本当に、ありがとうございます!





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