「すんと冷たくてぴんと張りがある」
十月に入った。巷で人が嬉しそうに話してくれるが自分はまだ金木犀を見ない。どんぐりも凶作である。冬眠の予定はないけれども残念である。
里芋へ水遣りをする為、庭でじょうろへ雨水タンクの水を溜め乍ら緑の茂みを眺めていると、物蔭に巧妙に姿隠す茗荷を見つけた。大きな花がちらっと覗いていたから気が付いた。お、と思わず収穫した。
洗って、デジカメをいそいそと持ち出して写真を撮ってみた。初秋の朝の薄い光の中で、そっと大きく育った茗荷が優しく輝いて見えた。初めて自分で収穫した茗荷だ。
今年