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箸休め

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連載小説の息抜きに、気ままに文を書き下ろしています。文体もテーマも自由な随筆、エッセイの集まりです。あなた好みが見つかれば嬉しく思います。
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2022年9月の記事一覧

「秋の彼岸に色とりどりのおはぎを」

 刷毛で伸ばしたような薄雲が広がる秋空の下、土手に並ぶ彼岸花は地元の小学生が植えたものです。小道に並んで、今年も秋の彼岸を迎えました。仕事と執筆の合間に作れるかな、どうかな・・・と思いつつ、そろそろあんこが食べたいと思います。台所で材料の在庫を確認。 もち米220gに米320g。もち米100%が好きですが在庫が無いので今日は混ぜます。はかりでグラム計算したため3合以上に。 ※一合は約150g・180CCです。 あんこ・・小豆210g、三温糖100g、黒糖3かけら、塩ひとつ

「御先祖様の御蔭さま」

「もう止そうかと思いましたがお盆の話をします」 「ええー今更ー?」 「はじめます」                 *  おそらく、この夏はまだ多くのご家庭が直前まで悩まれたのだろうと推測致します。御多分に漏れずわが家と、そして数年帰省を見送った妹家族も、互いにぎりぎりまで、それはもう前日まで悩みに悩み抜いて、それでも互いに元気で、対策を万全にする事で帰省は可能だと判断して、今年、やっとお盆の帰省を迎えることができました。  これはそんなわが家の、育ち盛りの甥姪たちを全

「秋が降る」

秋の入り口が見えたと天高き空を見上げたのもつかの間、暑さが息を吹き返し、これでもかこれでもかと言わんばかりに熱を押し付けて来る。だけど季節は戯れに進んでゆく。押し問答していても、知らず世間を導いてゆく。 もう一度顔を上げる。 実りの秋が、わたしの手のひらへすとんと落とされた。 秋の銘菓、早々に味わう機会を得るとは幸せ者だなあと思う。頂き物の栗きんとん、うましうまし。 山梨県産の巨峰とシャインマスカット。八月のお盆の後、ちょっぴりお手頃価格になる。今がチャンスとばかり買い物

「その日焼けも勲章ね」

 じめじめの続いたお盆明け、雨あがらないかな月はまだかなと毎夜燻る空を見上げていたものですが、日曜日、ランニングの為外へ出てみれば秋の雲が敷き詰まっています。昼間の内から涼しい風が吹き、気付けば天高く、日差しも気持ちよく注ぎます。どうやら秋の入り口が見えて来たでしょうか。  そんなお休みの夜、窓を開けたままでは半袖の腕が寒いと感じる程気温が下がりました。試しに外へ出てみれば、星が散らばっています。コンビニの街灯がなければもっと奇麗に見えるでしょう。それはさておき、これはチャ