マガジンのカバー画像

箸休め

137
連載小説の息抜きに、気ままに文を書き下ろしています。文体もテーマも自由な随筆、エッセイの集まりです。あなた好みが見つかれば嬉しく思います。
運営しているクリエイター

2022年8月の記事一覧

「硝子鉢に水菓子、花火大会は六分」

 残暑お見舞い申し上げる、日本の夏のおわりと暦の上では語りつつ、暑さの到底払われそうもない地上である。あの入道雲が地平線の彼方へ姿消すのは何時頃になるかしらん。ただ今年はとんぼを見た。或る時は小川の傍で、また或る時はドラッグストアの駐車場で見た。一匹はシオカラだった。もう一匹は薄いオレンジのだ。浮世の心許なさも構い無しに、私の目玉の前を悠々水平に飛んで行った。  さて、去る八月の盆休みは数年ぶりに帰省叶った妹家族をもてなした。簡潔に云うなら全力で。入れ替わり立ち替わり他の

「ケチャップの呪いと野菜に埋もれる三年生」

こんにちは、いちです。少しだけあなたの目と耳を傾けて頂けますか。それは八月の事。 わがやのケチャップに呪いがかけられたのです。 ツイッターで一足先に報告したところ、親切な御方が対処法と供養の仕方を教えて下さいました。おおきに、ありがとう。 それからー 人に貰った小トトロが野菜に埋もれたり巻かれたりしててその精巧な出来に舌を巻きました。最近のフィギュアの完成度って凄いんですね。因みに自分のはキャベツトトロです。 この猫は元・母の部屋(現・図書室)に飾られている猫。母のも

「空の大河は人知れず輝く」

今年も天の川は夢の中、それならせめてチップスターでも頬張ろうかとカルビー贔屓に似合わぬ戯言ぬかしたとかぬかさないとか、チップスターも昔から食べますいちです。こんにちは 有難い事に七月もちらほらnoteからお祝いメッセージを頂きましたのでまとめて紹介させて頂きます。お付き合い頂ければ幸いです。 ひと月の振り返り記事を珍しく早目に出したら、その直後にお知らせを頂きました。嬉しかったので七月分で紹介します。奥入瀬渓流の旅の前後を綴った話が、「国内旅行記事まとめ」 というマガジンに

「山形に想い寄せる」

今年もとっても美味しいくだものを届けて頂いたばかりなのです。黒小玉すいか、べに花メロン。上手に追熟できて、すいかはもう食べてしまいましたけれど、べに花メロンは週末のお楽しみに、冷蔵庫で冷やしているところなのです。去年はラフランスを堪能しました。春にはさくらんぼを味わったばかりです。お米も毎年の新米が楽しみの一つです。 彼の地を踏む日を心待ちにしている最中の集中豪雨。全国各地、毎年どれだけの地域が雨に翻弄されるのでしょうか。 お天道様にも言い分はございましょう。身に憶えの無