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箸休め

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連載小説の息抜きに、気ままに文を書き下ろしています。文体もテーマも自由な随筆、エッセイの集まりです。あなた好みが見つかれば嬉しく思います。
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2021年11月の記事一覧

「ご先祖さま出るかなゲーム」

こちらのビスケット、1/60の確率で、ご先祖さまに出会えると云う、北陸製菓の美味しいビスケットです。 さあ、遊ぼうか!いや食べようか! 「ご先祖さま、出るかな~」 で、今日はミルク味を開けて、二枚目を手にしたら、 出た。 ー完ー ※下記の記事でもムーミンビスケットを取り扱っております。まさかの話を御覧下さい。

「里芋日記」

今年の八月、こんな記事を書きました。 続編にして、完結編です。お待たせ致しました! いいえ!!仮令お一人でも正座してお待ちになると仰られたからにはっ、自分も一層気合を入れて水遣りをするのであります! 里芋を無事収穫したら随筆を書く。だからどうか無事に里芋出来ます様に。そう願いながら、その成長を見守って来た数か月です。 一番旺盛な時。九月二十日の様子です。実は数年ほど続けて、家の里芋は毎年花が咲いていました。大きな畑であっても珍しい事のようですが、家のは何故か咲いていたの

エッセイ「バッターボックスに立ったカープの選手を見てはっとする」

はじめに。これは数年前の出来事です。 「あのヘルメット、マツダだ」 私は殆ど確信的にそう口に出した。テレビで、カープ対巨人の試合を観戦していた或る夜の事である。バッターボックスに立ったカープの選手のヘルメットが瞳に入った瞬間から、もうマツダの赤にしか見えなかった。アテンザの、今はもう名前を変えてしまったけれど、大好きな車第一位は何ですかと街頭インタビュー受けようものなら、声を大にして即答する自信の或る、マツダのアテンザと同じカラー、「ソウルレッドプレミアムメタリック」に違

「note記事、整理整頓の落とし穴」

最近長編小説のマガジン整頓をしながら、ついでに過去記事についても整理していた。長編小説の一部公開は重複もあるからもう外そうと思い順番に削除した。 それがいけなかったらしい。 突然連続投稿日数が半分以下になって首傾げていたのだが、全く戻る気配が無いので事務局へ問い合わせてみた。数日後、返信を頂いた。それによると、記事を削除した事によって連続投稿日数が見直されたとのことであった。下書きに戻しただけであったなら、再び記事を上げれば投稿日数も戻るらしいが、削除した場合はもう戻らな

「永いお別れ」

 夕べ少し雨が降ったようで、今朝は生温い気温で始まった。雨予報がずれた御蔭でランニングへも出た。走る前に、日課の素振りと懸垂と、体幹トレーニングを行うのだが、我が懸垂マシンは猫の部屋の隣にある。こちらが無言でいち、に、いち、にと鍛える隣で、猫は素知らぬ風であるのは日常風景である。今朝は、二度ほど、かさ、かさ、と音がしたが、何の音だか分からなかった。大方毛布の中で体の向きでも変えたのだろうと思った。  過日の東京行きから細々読み進めていた「漱石先生がやって来た」を、昨日十一月

「東京・日本民藝館訪問後、こぼれ話」

 「前回のお話」がこちら。 無事日本民藝館の訪問を終えた自分。 こちらは坂の途中に見つけた秋の実りである。濡れそぼってはいるけれど、葉のグラデーションが艶やかであったので一緒に撮っておいた。  後は何をしてもいいし、何もしなくてもいい。と云う状態で東京駅に到着。空腹を満たし、土産を選びながら、東京駅の現状を可能な限り見学してみようと思いながら歩く。暫く東北新幹線乗り換えの為に利用していただけであったので、駅構内を歩くのは久し振りであった。  久しぶりの東京は、やはり人

「住宅街の坂道を登ると、日本民藝館があった」

「民藝」  今や人々の耳にもすっかり馴染みのある言葉だろうと思う。それはどんなものですかと人の問えば、朧気にも頭の中へ何かしらの民芸品を浮かべる事が出来るのではないだろうか。去る秋の日、私はこの「民藝」について、より深く学べる場へ足を運ぶ機会を得た。  十月某日、雨。自分は何か悪い事でもしただろうか。と空へ訊ねたいほどの土砂降りである。駅までたった五分、その間にズボンの裾から脹脛まで、リュック、ジャケット、全部濡れた。朝ごはん用に買ったおにぎりとパンは無事かが気になる。濡れ