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豊橋市の名産・次郎柿の産地を衛星画像で見てみよう!

2022年7月にスタートした豊橋市とのコラボレーション企画の続編!
豊橋市で集めたアイデアの中で、サービスとして可能性のあるアイデアを実験的に検証していきます。
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本件に取り組む理由

豊橋市の名産に次郎柿がありますが、衛星画像を使うことでその柿がどういった時期に生育しているかを数値としてみることができます。今回は次郎柿の生育を衛星画像で見ていきましょう!

解析の流れ

今回はSentinel-2という欧州で運用されている無料で確認や解析もできる衛星画像を利用します。解析にはEO Browserを使用し、植生の状態を把握するために便利な指標であるNDVIの時系列変化を見てみます。

Sentinel-2およびEO Browserについては以下の記事をご参考にしてください。

NDVIについては以下の記事をご参考にしてください。

解析

今回はEO BrowserでSentinel-2の画像を見てみます。

対象は豊橋市で次郎柿を栽培されている柿農園の土地を見てみます。期間は2022年1月から2023年12月までの2年間です。

対象エリアをGoogle Earthで柿農園のピンを打った場所になります。この場所を解析対象としてNDVIを見ていきましょう。

図:Google Earthで見る柿農園の位置[2] 
credit: Data SIO,Airbus, NOAA, U.S. Navy, NGA, GEBCOLandsat / Copernicus ©2024 Google

以下のグラフが矢印の先にある柿農園のNDVIを2年間分表示したものです。

図:柿農園の2年間のNDVI
Credit:Contains modified Copernicus Sentinel data 2022,2023 processed by Sentinel Hub

このNDVIの推移を見てみると2年とも4月頃からNDVIが上がり、11月頃から下がる傾向が見られます。柿の生育スケジュールは、春になって葉が茂り始め11月頃に落葉期を迎えるのでNDVIの推移と一致していますね。

ちなみに2022年の6月と8月あたりでNDVIが下がっている日がありますが、衛星画像を確認すると少し雲がかかっていたようです。雲量0%と設定していてもこういうケースもあるようです。

図:豊橋市の6月(左)と8月(右)のNDVIが低かった日の光学画像Credit:Contains modified Copernicus Sentinel data 2022,2023 processed by Sentinel Hub

まとめ

今回の解析では、衛星データで見られるNDVIの変化が柿の生育の特徴と一致していることを確認しました。農業と衛星データは相性がよいので、栽培管理による品質の向上や収穫量予測などの応用事例が米や小麦、大豆、トマトなど多数の品目で存在します。本解析は初歩的なものですが、皆さんもぜひ農業×衛星で解析してみてください。


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