日記:アンゼたかしさん
面白い本とか映画とかに出会うと感情が大きく揺り動かされるもんだから、それってけっこう体力の要ることだと思うのですね。
なんかもともと自分に備わってた感動するための器官(感動器官)が故障してる気がします。
何を見ても感動できません。
し…死んでしまったのか。
私の感情は死んでしまったと言うのか!
やっと生きるの楽しくなってきたのに…!
なぜだ、大衆向けの作品を見れば「ペラい」とか感じるくせに、重厚な作品を見れば「ちょ…私には難しい」ってなるんだよ!
感動器官についてはこれからどうこう治していく次第。
どこかの雑誌で読んだのだけど、「何度も見たようなお気に入りの洋画を、英語音声の英語字幕で見ると、英語の勉強になる」だとか。
それは素晴らしいですね。
やってみよう、私なら「ジョーカー」だな。
ふん、もう何十回も見た映画なんだぜ?
なんなら英語字幕見ながら同時通訳だってやれる!
それぐらいの意気込みで臨んだ。
始まってすぐわかったんだ、
全っ然わかんないと。
強く印象に残ったシーンはともかく、字幕の切り替わりが速すぎる。
喋るのが速すぎる、わからない単語が多すぎる…。
こんなに何度も映画なのに、初対面みたいだね。
こうして見ると日本語字幕を作ってるアンゼたかしさんの個性とかセンスがわかるような気がする。
翻訳家の中でも大御所なのだろう。
セリフのニュアンスを汲んで、限られた文字数とタイミングの中で、つつがなくストーリーを視聴者に理解させる必要がある。
今までちゃんと意識したこともなかったところで、苦労して字幕を作ってきた人たちがいたんだ。
この島の民からすると英語って日本語と比べて字面が簡潔で、そのまま日本語にすると不自然なほど簡潔になってしまうのですね。
そこをどうにかするのは今のところ人間にしかできないことで、それも個人の力に頼ることになる。
多分チームで翻訳してもうまくいかなかったのだと思う。
うーん翻訳って深い世界。
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