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「怒りの葡萄」みた

貧困層の人々に焦点を当てた作品をみるときはなんだか息がしにくくなる…
最近は「希望格差社会」を読んだりしたけど、なんともならない現実とか努力しても報われない社会とか、希望をなくした人々がどのような行動に出るのかなどを取り上げていた。

「長いこと人間扱いされてなかったもので」と言うシーンが印象に残っている。

終盤の「俺はそこにもいる」のところは感慨が凄まじいことになってた。

残飯の鍋に子どもたちがたくさん集まるところも悲しい。

主人公をはじめとした「人間扱いされていない」人々、彼らをぞんざいに扱ったり簡単に殺したり、しまいには誤射したり、このあたり本当に苦しいし不条理…
現実逃避しようにもその逃げ場がない。

明日食う飯もあるかわからない。

何度も繰り返される「生活ができない」「生きていけない」という切実な言葉。

自由は一切許されず、真剣に抗議すれば「煽動者だ」と言いねじ伏せられる。

そういう扱い方をする人たちには怒りを感じざるを得ない…
相変わらず私は映画観るの下手だけど、基本的に現実逃避のために映画観てる感がある私に、むしろ現実を見せつけてくるタイプのこの映画はなかなか高いハードルだったと思う。

くるしい!

私とは世代が全く違う映画だからかろうじてエンターテイメントとして観れたとは思うけど、当時この映画がどう受け取られたか想像すると、本当に映画ってすごいな…となる。

「希望格差社会」をやたら引き合いに出したけど、読んでいて苦しくなる・観ていて苦しくなるという点で共通していたというか、未来に希望が持てないという感情が通底していたように感じたからだ。

ついでに私が働いてた頃とかも思い出しそうになる。

だからこそラストシーンは熱い…圧巻の作品でした。

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