◉【おもてなしに学ぶ】(茶道家メモVol.2 お茶の神様)#34
中国では紀元前2700年頃からお茶が飲まれていたと言われています。お茶の歴史は薬から始まりました。
それは中国最古の薬物学書『神農本草経』に由来します。
古代中国の「神農(しんのう)」は、炎帝と呼ばれる賢く慈悲深い皇帝でした。
人身牛首でお腹は透明だったと言われています。太陽神、農業、薬草、医療にも尽くした神様でした。暦、すき、斧を発明しました。
神農は、いかに植物が成長するか、それぞれの薬草に適した土壌、繁茂の季節などを理解するようになりました。
ある日、神農がお湯を沸かそうと火を起こしていると、木から数枚の葉が湯沸かしに迷い込んできたようです。
あらゆるものを舌で確かめていた神農は、このお湯も口にしたところ毒素が分解され、透明なお腹がここで役立ち毒草と薬草を見分けていたのです。
献身的な行動です。
神農が毒草を噛んでしまった時は、解毒するために服用したのがお茶の葉だったと伝えられているのです。
お茶の神様の神農は1日100種もの薬草を自ら噛んで効果を確かめ、人々のために医薬の道を切り拓いていったと伝えられています。
お茶の世界観を紐解く茶道には自らを整えることにとどまることなく、同じ空間に同じ時を過ごす相手に対する配慮や相手に喜んでもらえるよう、茶人にとっても相手にとっても、人格形成の旅路にある人間関係学だと思います。
おもてなしは心身ともに幸せになる為の人間関係学だと感じています。
あなたはどんなおもてなしをしていますか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?