見出し画像

デカメロン

🖌ジョヴァンニ・ボッカッチョ (イタリア)

タイトルの意味は『十日物語』

男女十名の主人公が一日一話ずつ語り継いだ【新奇な物語】すなわち〈 ノヴェッラ 〉群を十日百話にまとめ上げたものです。枠物語形式によるヨーロッパ最初の物語小説集といわれます。1348年フィレンツェを襲ったペストの惨劇を機に書き始め、1353年に一巻としてまとめられました。中世ヨーロッパの民間伝承、史実、逸話、伝説などを素材にして、王侯貴族から下男下女まで、あるいは教皇から乞食まで、あらゆる階層の人々を物語に登場させています。

新しい情報、ニュースの意味合いをもつ〈 ノヴェッラ 〉

この散文形式は、後世の作家達に脈々と受け継がれ、現代の〈 ノベル 〉となりました。

愛と運と才を基軸に、百人百態が描き出されたこの作品。

ダンテの「神曲」(神聖な喜劇)に対してボッカッチョの「デカメロン」は「人曲」(人間の喜劇)と呼ばれています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?