吸血鬼ハンターD
菊池秀行 1983
西暦12090年。
地球は中世を思わせる暗黒時代。二十世紀末の全面核戦争により人類がほぼ壊滅した後、新たに地上の支配者となったのは吸血鬼たちであった。彼らは、生き残りの人類を使役する「貴族」として繁栄の日々を送る妖魔。その妖魔との戦いを金で請け負うハンター、中でも最強な存在・・・・それが「吸血鬼ハンター」である・・・・。
人間と吸血鬼とのハーフという宿命を背負って放浪の旅を続ける吸血鬼ハンター「D」は、幼い弟と二人きりで農場を経営する美少女「ドリス」の用心棒となる。彼女は領主「リイ伯爵」の毒牙にかかり、吸血鬼化の危機にさらされていたのだった・・・・。
菊池秀行の代表作として現在も書き継がれてれいる人気シリーズの第一作です。怪物や魔人が徘徊する未来の地球を舞台に展開される、剣と魔法の物語。ファンタジーの王道を踏まえていますが、ストーリーに描かれる発想は劇画的で、アニメ世代の共感を呼びました。実際アニメ化され、斬新な映像の魅力に溢れていました。
超能力と必殺の剣技を身につけ、弱きを助ける人間的優しさを持つ。また・・・・血に飢えた吸血鬼ゆえの凶暴さも。悲しい性ゆえのコントラスト。
・・・・彼の名は「D」という。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?