見出し画像

ピアニストを撃て

🎬『ピアニストを撃て』(Tirez sur le pianiste)

1960年 フランス映画
監督:フランソワ・トリュフォー
原作:デイヴィット・グーディス
出演:アズナヴール、デュボワ、レミー

🎹
パリのカフェでピアノ弾きとして生計を立てているシャルリ(アズナヴール)は、実はかつて有名なコンサートピアニストだった。愛する妻が自分の仕事のために不貞を重ねたことを許せず、そのせいで彼女が自殺してしまった過去を持つ。そのことから人生に絶望し、今は身をやつしている。そんな彼の元を、ある日、兄シコ(レミー)が訪ねてくる。シコは、犯罪組織を裏切ったことで追いかけられていた。彼は仕方なく兄を逃がすが、そのことでギャングの抗争に巻き込まれてしまう。一方、同じカフェで働くレナ(デュボワ)はシャルリへ思いを寄せており、シャルリは再び人生に希望を見出す。二人は店を辞めて新しい生活を始めようとするが、店主と口論になり、シャルリは事故で彼を刺してしまう。レナと共に実家へ隠れたシャルリだが、そこへギャングたちが追いかけてくる。

・・・・・
・・・・・


🥃✨🎬✨🎹✨

ニューオリンズの酒場には、ピアニストが演奏している後ろの壁に、「どうかビアニストを撃たないで下さい」という貼紙がしてあった。オスカー・ワイルドの旅行記の一節だそうだが、その頃のアメリカの西部は無法時代で、いつ喧嘩がはじまって殺しあいになるのかわからない。犠牲者がでることも、めずらしくないが、バーテンやコックの身代りはあっても、ピアニストだけは死んでしまうと、かわりが来るまでは長い時間がかかる。そのあいだ、音楽なしの殺風景な酒場というのはやり切れないので、たとえ殺しあいになっても「ピアニストだけは殺さないで」との意味であったという。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?