そらむぎ通信 No.203 2024.5
ひだ塾開講のお知らせ
今年7月から「ひだ塾」が開講します!!
皆さんは、ご自分の病気がどんな病気なのか、知っていますか?
精神科の病気は、知っているようで、実は知らないことばかり。どんな病気なのか、どんな治療がスタンダードなのか。新しい治療法はないのか。など知りたいことはたくさん。でも、診察室では、なかなか時間がなく簡単にしか説明してもらえない。そんな不満を持っていませんか?
そうなんです。昨今、精神科受診希望者がたくさんいて、できるだけ多くの患者さんを診察しなくてはならない事情があります。できれば、一人一人にゆっくり説明したいのですが、それでは、診察できない患者さんが出てしまいます。そのために、始めたのが、肥田院長による、病気を理解する講座です。
これまでは、「スタディーシリーズ」としていろいろな角度からの講座を行ってきましたが、このたび、「ひだ塾」として、開講する運びとなりました。
<ひだ塾2024年予定表>
いずれも13時受付開始、13時半開講
場所:ひだクリニック(南流山)3階
予約は不要です。
7月10日(水)発達障害1:自閉症スペクトラム、アスペルガー障害・広汎性発達障害・ADHD
8月14日(水)発達障害2:自閉症スペクトラム、アスペルガー障害・広汎性発達障害・ADHD
9月11日(水)統合失調症1
10月 9日(水)統合失調症2
11月13日(水)不安障害・パニック障害
12月11日(水)適応障害・うつ病・双極性障害
この「ひだ塾」は、当院に通院している方はもちろん、そのご家族もごご参加いただけます。
参加費用は、1人1200円
デイケア登録のある方は、デイケアとして、保険適応となります。
講師の都合で急に変更になる場合は、ご了承ください。その際は、クリニックLINEで配信いたします。
障害年金についてご案内します
精神科の病気でも精神障害者として障害年金をもらうことができます。
障害年金をもらうためには4つの条件があり、その条件をすべて満たしていることが必要です。
単に、仕事に就くことができない、働くことができない。精神科に通院していることだけでは対象には、なりません。
<4つの条件>
① 初診日より1年半経過していること
この初診日とは、現在の病名と同じ診断名でなくても、現在の病気の始まりと考えられ、継続して精神科の通院があれば、対象となります。一旦、改善して5年以上間があれば、その後の最初の診察日が初診日となります。
② 初診日に年金に加入していること
年金に加入している」とは、年金保険料を納めていることを指します。この時に加入している年金が申請の対象となる年金となります。つまり、初診日に仕事をしており厚生年金に加入していた方は、厚生障害年金の対象となり、国民年金だった方は障害基礎年金の対象となります。
また、初診日に20歳前の場合は、年金に加入できない年齢ですので、収めていなくても申請が可能となります。
また、加入だけではなく、初診日までに収めるべき期間の3分の2以上収めていることが必要となりますが、特例期間もあります。
*これに関しては、年金事務所や国民年金課での確認が必要です。
③ 病名
精神科の病名すべてが対象ではなく、統合失調症、うつ病、躁うつ病、気分障害、発達障害、知的障害などが対象となります。詳しくは、担当医師にご確認ください。
④ 生活障害
障害年金というには、障害があることが必要です。この障害とは、食事、清潔、外出、金銭管理、コミュニケーション、社会性など項目が決まっており、この多くのことに障害がある場合が対象となります。
障害年金の申請は、他の診断書と違って、医師が記載する診断書の他に、本人あるいはご家族が経過について記載し、提出する申立書があります。当院ではソーシャルワーカーがお手伝いしております。申請の際には、まずは、ソーシャルワーカーにご相談ください。
リカバリーストーリー
今月は、想いを詩にして下さったペンネームTさんの詩を紹介します。
共感したり、心に響いたらうれしいです。
<ガラスの告白>
白い道を通り抜けると七色の影が散りばめられている
母親を亡くした赤子みたいに
友を失ったガラスの詩人のように
虐待を恐れる子供かのごとく
あなたは不安に駆られていた
ガラスは触れると壊れる白い花のようだった
大切に接すれば数百年持つ でもいつかは壊れるいのちのよう
僕は地震と津波に原爆のショックからガラスをワリツヅケタ
ズタズタに儚く切り刻まれた華の絵を観て僕は人を殺したい気持ちを静めた
街では暴力が溢れている
ピアノの音階はアシッドジカズに散りばめる
あの娘を失った悲しみから。あの人が自死した
寂しさから僕は二十八の時ガラスを割った
以来十三年間割り続けていた
そうだ僕は怒りや憎しみでガラスをわっているんじゃない
悲しくて寂しくて不安で割っているんだ
退院した日 精神安定剤過剰摂取七十錠以上した後悔から
僕は入院を再度決めた
以来あと二カ月でガラスを割らなくなって1年が経とうとしている
蒼い白打のガラスの不安におびえあなたは幾日の真っ暗闇を乗り越えたんだよ
真っ白な残雪の音階が鳴り始める時。ガザにウクライナと
能登半島の苦難を伝える虹色の新譜が届いたよ
ぼくはみんなの影のファルセットになれたよ
夜には月明かりのコラアジュがあった
「そらむぎ」では、みなさまからのリカバリーストーリーを募集しています。書いてみたい!という方は、ひだクリニック宮崎までご連絡ください。
お知らせ
~リボンの会(家族グループ)~
9月より、次期りぼんの会がスタートします。7月~8月前半に希望者の申し込み受付を行います。参加ご希望のかたは、ぜひ忘れずにお申込みください。「リボンの会」とは、クローズドグループで月1回10か月間、家族としての接し方を学ぶ、家族支援グループです。これまで大きな変化や成果をもたらしています。
説明会の予定が決まりましたら、お知らせします。
【ご案内】
5月26日(日)10時~12時 ふぁみりーテーブル基礎講座
「家族の関わりについて」 公認心理師 砂川玲子
6月 2日(日)10時~12時 「べてる式家族当事者研究」
6月 5日(水)10時~12時 ひきこもりの家族支援グループ
6月 9日(日)10時~12時 わいわい講座
「スポーツとリハビリテーション」
終了後にテララによるカレーハウスがあります。
6月12日(水)13時半~ スタディー病気の理解シリーズ
~ うつ病・双極性障害~ 院長 肥田裕久
6月16日(日)10時~12時 家族SST
6月19日(水)13時半~ コーチング(最終回)
~ 意識のレベルについて知ろう~ ニューロジカルレベルのご紹介~
コーチングは、今回で一旦終了いたします。
6月23日(日)10時~12時 ふぁみりーテーブル基礎講座
「シンポジウム」(当事者による、リカバリーについての発表)
クリニックからの情報を発信します。
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