ステートメント 亡くなった祖母が残した絵手紙をもとに、筆跡をなぞり、縫い留めるうちに、季節の発見を書いたものが多いことに気がつきました。 制作中外に出ると、思いがけなく足元に花が咲いていて、祖母もこうして春の訪れを感じていたのかもしれないと思いました。 2階の作品では、自分が暮らす街で見つけた春の様子を、蜜蝋のオブジェや刺繍によって形に起こすことを試みました。 ひと針ひと針が形作るドットの世界から見える景色 嘉さんの作品は、おばあさまが残した絵手紙に描かれた季節の風
ステートメント この蔵の壁は土、木板、トタン、壁紙、塗料と時代によって様々な材料でできていました。変化し続ける建物の表層と、そこで生活を刻む人の時間を想像して色を形にしてゆきました。 私の母は絵描きで、油絵の具の匂いと絵の具で汚れた壁を見て育ちました。 蔵の中にいる四代の女性たちに接するうち、母の作品に登場してもらおうと初めて思いました。今回使用した色材は三つ、クレヨンは動く色、羊毛は包む色、ペンキは固定する色でした。 蔵が刻んだ時間から放たれる色の世界 ギャラリー
ステートメント 制作中に起こる様々な現象(例えば乾燥時のヒビ割れや顔料の垂れた後など意図しなかったもの)を用いて作品を制作している。 完成イメージはなく、制作中に次の作品の手法が決まってくる。 そうして完成したものは自分の中の浜辺のような浜辺のようば場所から拾い集めてきたものなのだと思う。 2階の展示作品は旅先や工房で実際に拾ったものを並べた。もう一つの自分の浜辺も自分の視点や感覚が浮かび上がって見えてくる。 それが動くものと仮定してみることで、なにかが聞こえてくる
最近、巷でよく耳にするようになった「オノマトペ」ですが、 これは実はフランス語。 日本語に言い換えると、擬音語、擬態語、擬声語、擬情語と分かれていて、フランス語や英語など他の言語より多くの言葉があります。 キラキラ、サラサラ、パタパタ、ワンワン、ドキドキなど方言を含めると4000語を超える日本語の「オノマトペ」。 それほどまで繊細な違いを見出していると思うとすごいことです。 そこには、日本人の感性がギュッギュッと詰まっています。 オノマトペは、感性の言葉と言われるように、