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【Season17(2023年5月)ダイヤtier1】スプライト星杯

はじめに

レシピ

 5月27日、スプライト星杯でダイヤtier1に到達出来ました。
 今回は、ダイヤ1チャレンジの感想と、デッキ解説をさせて頂きます。スプライト星杯については以前にも解説記事を書いており大枠は変わっていないのですが、色々と書き直したい部分もあるのでこの機会に改めて解説させて頂きます。
 予防のために言っておきますと、マスターランク実装はSeason17の翌月です。

ダイヤ1チャレンジ感想

 

 とても逆風の環境でした。
 環境トップのイシズティアラメンツ相手は間違いなく不利です。
 
星杯は守護竜や継ぐもの、エルフ等で墓地に触るデッキであるため、イシズギミックのせいでかなり動きづらくなる。
 深淵を出されると更に星杯のリクルート効果もイムドゥークの墓地効果も使えず、星杯ギミックは完全に機能不全に陥いってしまいます。
 先行展開しようとしてもハウフニスを踏んで後攻ゼロターン展開されることさえあります。
 ただ……それでも先行でイヴリースロックを決めれば勝てます。
 
イヴリースロックを決めて負けるのは一滴結界波三戦の様なワイルドカードを食らったときくらいなものです。
 イシズティアラメンツ以外の相手にはデッキパワーの高さでかなり有利に戦えました。後攻でも2、3程度の妨害でしたら普通に突破出来ます。
 裂け目を貼られても星杯は機能不全に陥るのですが、スプライトで何とかなった試合も多いです。エクソシスターは着地狩りをしてくるためかなり辛かったですが。
 正直なところ、イシズティアラメンツ以外のデッキに勝つことで何とかランクを上げて行けた感は否めません。
 ダイヤ3以下では意外とイシズティアラメンツ以外のデッキも多く、すんなりランクを上げられました。恐らくですが、皆イシズティアラメンツに飽きてたんだと思います。
 しかし、ダイヤ2になると急にイシズティアラメンツだらけになり、とても大変でした。それでも、先行では勝つことで降格しないよう耐え続けました。そして、先行制圧するかイシズティアラメンツ以外のデッキに後攻で勝つボーナスゾーンに突入してどうにかダイヤ1に到達する事が出来ました。

デッキ解説

スプライト星杯については以前にもこちらの記事で解説しております。

 初動パターンやイヴリースロックについては以前の記事の方が詳しく解説しております。今回の記事ではより広い話題について解説して行きますのでよろしくお願いします。

デッキの特徴、強み、弱み

 このデッキの強みは主に3つ。

  • イヴリースロックの強力さ

  • 先行展開の圧倒的な安定感

  • 手数

 です。
 弱みは

  •   墓地に触る

  • 増Gが重い

  • リソース勝負に弱い

 主にこの3点です。順に見ていきましょう。

 このデッキの先行展開は最低限エルフ+マスカレーナ+リイヴ、出来れば更にイヴリースを贈り付ける事を目標にします。そこにスプライトの妨害が加わる事も日常茶飯事。このデッキのイヴリースロックはリイヴによるバウンスで通常召喚したモンスターをバウンスすることでリンク2にされることを防ぎ、トライヒハートによってイヴリースの自爆特効も防げるので、隙のない特殊召喚ロックとなっております。墓穴でリイヴを指名されてもエルフで蘇生して逃げられます。イヴリースを特攻させてから召喚してくるならエルフでイヴリースを蘇生してマスカレーナでリンク素材とすることで再度贈り付ければ良いです。
 次に先行展開の安定性について。このデッキがエルフ+マスカレーナ+リイヴの盤面を作れる初手になる確率は87%です。(以下、計算結果の詳細。初動パターンのリストは初動パターンの章にまとめておきます。)

 通常の星杯では展開の安定感はそこまで高くなく、ピリ・レイス、星杯カードと通常モンスター、通常モンスターリクルートの枚数がこのデッキと同じ40枚デッキでは星遺物ー『星杯』をアドバンス召喚出来る初手になる確率は54.0%です。
 しかし、スプライト星杯の場合、ギガンティックでリースをリクルートして星遺物ー『星杯』をサーチ出来るため、星遺物ー『星杯』へのアクセスが非常に安定しています。ギガンティックはリクルート後レベル2、ランク2、リンク2しか出せなくなる制約(私はこれを2の制約と呼んでいる)が付きますが、2の制約下でも星遺物ー『星杯』のアドバンス召喚は出来ます。
 次に、手数について。このデッキは普通のスプライトが持つ手数に加えて通常モンスターをリクルート出来るカードが5枚ある分、着地狩りを食らったらそれで終わりということにはなりにくいです。また、星杯とスプライト、片方が止められてももう片方が通れば強い動きが出来るため、先行では多少の誘発を食らっても止まりませんし、後攻でもどちらかの動きを通して突破できる事が多々あります。
 しかし勿論、弱点もあります。墓地に触るというのがイシズと墓地メタの蔓延る現環境ではあまりにも大きなデメリットになっていしまうのは勿論、このデッキは妨害を作るには数を揃えてリンク召喚をするしかなく、増Gに対する手頃な止まりどころがありません。
 また、このデッキはデッキ内のモンスターをどんどんサーチ・リクルートして、デッキに戻すギミックもない為長期戦には不向きです。また、1枚で動けるカードはスターターくらいしか無い為一度リソースが枯れてしまうと立て直しが難しいです。

星杯とスプライトの相性について

 このデッキの星杯及び通常モンスターはレベル2を優先的に採用しており、スプライトの起点になれます。また、星杯展開を通せば自然とギガンティックが立ちます。
 スプライト側はギガンティックを立てる事でリースをリクルートして星杯にアクセスできます。
 ざっくり言えば、星杯とスプライトは相互にアクセスする事が出来るわけです。
 しかも、スプライトも星杯も相方に依存せずに強い動きができる上にスプライト側は召喚権を消費しないので、一方が止められてももう一方で動け、両方のギミックを引けば出力は両テーマ出力の足し算となります。
 
足し算型のテーマ混合としては理想的な関係に近いのではないでしょうか。

初動パターン

 スプライト星杯の初動パターンは非常に柔軟性が高く、割とどんな手札からでも動けます。以下はエルフ+マスカレ+リイヴの盤面が作れる初動パターンです。

一枚初動
 スターター
二枚初動
 通常(リクルート)+星杯(ピリレイス)
 ピリレイス+星杯
 通常リクルート+リース
 通常(リクルート、ピリレイス)+ブルー(ジェット)
 予想GUY/緊テレ/レッド(キャロット) の中から二種類
 レベル2+ブルー(ジェット)※星杯アドバンス召喚出来ず
 リース+レッド(キャロット)※星杯アドバンス召喚出来ず
三枚初動
 通常(ピリレイス、星杯)+リース+継ぐもの
 通常(ピリレイス、星杯)+レッド(キャロット)+リース
 通常(ピリレイス)+レッド+キャロット

 スプライト・エルフはモンスター2体で出して1体蘇生なので実質リンク1、リイヴも同様なので実質リンク1と考えると、エルフ+マスカレ+リイヴの盤面を作るにはモンスター4体を場に出す必要があります。この点を意識しておけば先行でどこまで展開出来るかの見通しが立ちやすいと思います。
 このデッキの初動パターンは主に
1.イムドゥークで召喚権を増やして星遺物ー『星杯』を召喚し、アルミラージの素材とする(星杯の基本の動き)
2.ギガンティック・スプライトでリースをリクルートして星遺物ー『星杯』をサーチしイムドゥークで増やした召喚権で星遺物ー『星杯』をアドバンス召喚する
3.召喚権を使わずにギガンティック・スプライトを出してリースをリクルート、星遺物ー『星杯』をサーチして余った召喚権で星遺物ー『星杯』をアドバンス召喚する
 主にこの3つです。それぞれのパターンの中で特に良く使う3つの初動パターンを確認しておきましょう。(星杯アドバンス召喚から先は、以前の記事を参照)
1.通常モンスター+星遺物ー『星杯』
①通常モンスター召喚
②イムドゥークをリンク召喚
③星遺物ー『星杯』をアドバンス召喚
今更おさらいする必要ないくらいの星杯の基本中の基本ムーヴです。

2.(レベル2)通常モンスター+スプライト・ブルー
①通常モンスターを召喚
②スプライト・ブルー(スプライト・ジェット)を特殊召喚
③スプライト・ジェットをサーチ
④イムドゥークをリンク召喚
⑤スプライト・ジェットを特殊召喚
⑥スプライト・スターターをサーチ
⑦スプライト・スターターでスプライト・キャロット(レッド)をリクルート
⑧スプライト・ブルーとスプライト・ジェットでギガンティック・スプライトをエクシーズ召喚
⑨ギガンティック・スプライトでリースをリクルート
⑩リースで星遺物ー『星杯』をサーチ
⑪星遺物ー『星杯』をアドバンス召喚
3.スプライト・スターター
①スプライト・スターターでスプライト・ブルーをリクルート
②スプライト・ブルーでスプライト・ジェットをサーチ
③スプライト・ジェットを特殊召喚
④スプライト・ジェットでスプライト・スターターをサーチ
⑤スプライト・ブルーとスプライト・ジェットでギガンティック・スプライトをエクシーズ召喚
⑥ギガンティック・スプライトでリースをリクルート
⑦リースで星遺物ー『星杯』をサーチ
⑧星遺物ー『星杯』をアドバンス召喚

スプライト星杯の今後について

 イシズ系ギミックが規制が決まったのでイシズティアラメンツに対しては戦い易くなると思います。ブルーは準制限になってしまいましたが思ったより緩い規制なので、トータルでは+だと思います。そう考えると、今月は先月よりは戦いやすくなるかもしれません―――今月実装されるカードを見ないと分かりませんが。しかし、OCGではブルー・ジェット・スターターが制限カードになっており、今後マスターデュエルでも更に規制が進むのは間違いないと思います。これらのカードが規制されれば、スプライト星杯の誇る安定感と手数は大きく落ちると思います。神巫ギミックを入れれば安定感は補えそうですが、手数は補えません。

 また、OCGではエルフが禁止カードとなっており、ハリファイバーユニオンキャリアーの末路を考えると今年中にマスターデュエルで禁止になっても全くおかしくありません。エルフは今の星杯の盤面形成における重要なインフラであり、このカードが規制されるとスプライト星杯に限らず全ての星杯デッキに影響があります。
 また、今月登場するビーステッドによってイヴリースロックは厳しくなるかもしれません。イヴリースロックは相手が後攻ゼロターン目に展開してきたらそのモンスターも除去しないと成立しない上に、最悪イヴリースを除外されるからです。
 3枚使えた頃はとりあえず入れとけカードであったらしいクシャトリラ・フェンリルも、星杯では予想GUYと競合してしまうのが難点。他のデッキは無理なくフェンリルを詰める事を考えると星杯と他デッキのパワー差を生むことになります。
 ただ、私が大きな期待を寄せているカードもあります。それがスプライト・スプリンドです。

こちらのカードが星杯にもたらす影響については以前

にて詳しく解説していますが軽く説明しますと、このカードが来るとギガンティック・スプライトをリースのリクルートに使ってもイヴリースロックが成立しますし、星杯展開からスプライトとイヴリースの両方にアクセスできるようになりますし、強力な効果を持ちながら使用条件を満たすのが難しかった星遺物カウンター罠である星遺物に響く残叫が自然に使えるようになり、一滴や結界波にも対抗できるようになります。要するに、スプライト星杯のイヴリースロックはスプライト・スプリンドで完成するのです。
それはそれとして神子イヴを返して欲しい

最後に

 スプライトも星杯もシンプルな動きで盤面が爆発的に広がりますし、複雑なルートを覚えるのが苦手な人でも触れる展開系デッキだと思います。そして、手数が多いのでうららを食らってはい終わりみたいな事になりにくいのも回していてストレスにならないポイントだと思います。でも星杯に墓穴やカレイドハートするのだけは辞めて
 スプライト星杯は星杯の中でも最も強い型だと思いますし、星杯としては異常なレベルで安定感があって、なによりギガンティック・スプライトからのリースのリクルートによってスプライトが星杯を支えてくれるので、星杯が好きな方にも是非一度触ってみて欲しいと思います。

雑記

・スプライト側で用意する妨害の優先度はキャロット>スマッシャーズ>レッド。キャロットは拮抗勝負の対策になり、イヴリースロック成立時はペルレイノや三戦で突破されるのを防げる。スマッシャーズはキトカロス除外でティアラメンツを動きにくく出来る他、サリークや裂け目と言った厄介な魔法罠を潰せる。モンスター妨害はアポロウーサでも出来る。全然展開出来ない時はキャロットの優先順位は低い。
・アーデクは所詮上振れ要員。チューナーへのアクセスは安定していないし、2の制約が付くと出せない。そもそもイヴリースロックで勝つことが多い
・サロスは自由枠。後手で星遺物ー『星杯』も含めてモンスター三体並べ、相手のエルフを巻き込みつつサロスを出して星遺物ー『星杯』へのチェーンを許さず相手の制圧盤面を無力化するのが理想だが、そもそもイシズティアラの盤面を無力化しても結局また融合モンスターを出し直される。他にはメタビ対策でトロイメア・フェニックスやアーゼウスを検討したが、どちらにせよイシズティアラメンツにはあまり効かない。使う機会がどんぐりの背比べなら使った時の影響がデカいアーゼウスを採用すべきだったかもしれない。
・ムドラケルドウが落ちてるのにエルフを出してしまった試合が多いのは反省すべきだと思う。
・対イシズティアラメンツにおける後攻時の着地点にあまり良いのがない。アクセスで破壊してもかえって相手に塩を送りかねない。スクリームのせいでリーサルを取るのも難しい。相手のリソースを減らせている状況ならもう少しアストラムを信用しても良かったのだろうか。
・安定感は十分だったのでデッキ枚数を膨らませて三戦を積んでみたが、先行でも仕事してくれるので良かった。
・増Gが重いのでドロバを積みたいところだが、ドロバを打つとスプライトギミックが機能しないのでダメそう。


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