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吉田松陰[2]/山岡荘八 著  読書感想文①

萩から江戸に行った虎次郎(松陰)は江戸の師である
佐久間象山(西洋兵学者)に会いに行き、その後
毛利藩邸に脱藩の償いに行きます。

すると、邸内で忙しそうにバタバタしている
人達がおり、浦賀に駆け付けるとのことでした。

ついにペリーが日米和親条約(アメリカに有利な条約)を結ぶ為に日本に来たのです。
従わないと大砲を撃つと脅してきました。

今のままでは勝てないと思った虎次郎は
藩公に国防についての提案書(命令書?)を書きます。

じっとしていられない虎次郎は、江戸から浦賀に駆けつけていた象山にある事を相談します。

虎次郎「土佐の漁師のジョン万次郎が
船で遭難し、アメリカに漂流し、帰ってきました。彼は脱藩したのに、罰せられないどころか
通訳係として召し抱えられました」

象山「そうだな」

虎次郎「私も漂流しようと思います

象山「⁉️なんで⁉️」

虎次郎「外国人は他国を侵略し、精神的には野蛮です。日本の学問を教えて考えを正しに行こうと思います。

象山「なんて奴だ❗️虎次郎こそ本物の日本人だ❗️後のことはなんとかしておくから行ってこい❗️帰ってきたら皆お前が正しかったと言うだろう」


長崎にオロシャ(ロシア)船がいると聞いた虎次郎は、浦賀から同志の金子重之助と一緒にすっ飛んで行きました。

しかし、異国船が、もういなくなってしまったのです。

そこで挫けず、下田(静岡県)にいるであろうペリーに会いに、再度すっ飛びました。

神奈川県→長崎県→静岡県
現代と違って徒歩でですよ❗️

港から小舟を盗み(❗️)2人で船を漕いで
ペリーがいると思われる船に突撃しました。
海のうねりが激しく、命がけです

飛び乗れたのはいいのですが、小舟は船員によって、流されてしまいました。

象山に当てた手紙と共に荷物を積んでいたので、
誰かの手に入れば、象山が共犯なのがバレて
しまいます。

虎次郎「アメリカを学びたいので、乗せてください❗️」
すると、通訳が出来る人から「偉い人を通してもらわないとダメ」
と言われ、近くの浜に下されました。

絶望した2人、しかし顔面蒼白の虎次郎は笑いました。
重之助「ヤベエ、虎次郎がとうとうおかしくなってしまった」

虎次郎「天地は父母祖先の根源なり」
天地の営みに挫折はない。
今日も太陽は昇っていく。決して怠る事はない。
天地があり、人間が生まれ、祖先が生まれた。
両親は苦悩する姿を見せなかった。
挫折のない天地の心を知っておられた。
そんな両親から生まれた私は挫折をしてはいけないのです。

すっかり気を取り直し(虎次郎だけ?)
また脱藩した罪に問われると分かっていながら
意気揚々と戻りました。

そうして、野山獄という牢屋に幽閉される事になりました。

(感想)
終始、吉田松陰の考えは常識外れでした。
相談した人が佐久間象山じゃなければ
必死に止められ、実行出来なかったかもしれません。

人間の運命はだれと出会うかで大きく変わっていくということですね。

どんなことがあっても、変わらず宇宙は動いています。
禍福は糾える縄の如しで、悪い事があったらそのあとに必ず良いことがあります。
挫けてはいけないと思います。

虎次郎は禍ばかりですが、挑戦する事柄が大きすぎるからこそ大きな障害が起こるのでしょう。

生きてると、何で自分だけこんな目に遭うんだと思いますが
正しいことをしているから天地が試練を与えているのかもしれません。

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