![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144329422/rectangle_large_type_2_e51368d36436f1730c469c054e8ea9e8.png?width=800)
Photo by
chitoseshizuoka
【詩】春夏秋冬
春、景色、虹色の花
全てが芽吹く
私の頭の中でも
確実に何かが変化する
窮屈な冬が消え
まどろむ景色の中
様々な色彩が踊り狂って咲いている
今はまだ現れない日々が
またいつか追いかけてくる
それが私の春
苦しい春
真夏の夜の出来事
夏の蝉が煩いと言ったのか
あれは騒音ではなくて
小さな生き物の声なのよ
命の証がそこにあるの
地上に食らいついてる姿がある
蜻蛉のような貴女は
涼しい顔して町を歩くけれど
「 ほら
そこに死骸が落ちているわ 」
晩秋
満たされている家はわかるもの
部屋の隅々まで幸福で溢れている
「 いつかこんな風に生活できたらいいね 」
西日の当たるマンションで
縮こまりながら小さなベッドで寝て
あたりには森林があって
大きな窓をガラガラ開けると
音が聴こえてくる
葉の擦れる音
鳥の声
川の流れる音
二人の声
笑いあう声
「 あなた、何時まで側にいてくれる? 」
そう言って自分の寂しい笑顔
街のウィンドウに映してる⋯⋯
孤独だった冬
庭にある柊の白い花が咲いた
バスルームに蝋燭を照らして
窓からその花を見つめた
この裸体を守ってくれる茂みが
無くなってしまうのは
何時のことになるのだろう
この木が枯れて無くなった時
わたしは生きているのか
死にたいと何度思ったことか
わからない人生だった
寒い季節に頼って生きるしか術が無かった
この冬が最後になるよと友人に伝えたら
迎えにきてくれるだろうか
孤独で死んで骸骨になって
ひどく寒いかもしれない
Sayonara
何時か見た景色
Sayonara
何時か出逢った人々
Sayonara
過去の自分
記事がいいなと思ったら、サポートしてもらえると嬉しいです。いただいたサポートは、詩集作成に使わせてもらいます。