【詩】愛し方を忘れた旅人は
愛し方を忘れた旅人は
風の吹いている方へ歩いてく
道すがら
こんにちはとかおはようとか
そんなセリフを唇からこぼし
口笛を吹いて歩いてく
あなたが失ったものを
全てその背中に背負って
これからも
生きていくつもりですか
どうしてか
彼を追いかけ
彼を弾劾する人はなく
ただぶらりと
砂漠に揺れる案山子のように
歩くだけ
愛し方を忘れた旅人は
いつか
いつの日か
必ずここへ戻ってくる
恋焦がれて戻ってくる
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