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詩集 月光読書 弍

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何気なく思いついた詩を書いていきます。最初の月光読書はノベルデイズにあります。https://novel.daysneo.com/author/lunagon/
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#スキしてみて

【詩】放漫な肉体の中の悪魔

水飛沫がとんで顔に撥ねた 些細な言葉で心が疲労する 燻し銀の眼鏡がズレて落ちそうで 人さし指と親指を使って徐に戻す そんな仕草が心を摩耗する 貴方はされど ここには堕ちてはこない 頂に登って上目遣いで眺めてる 興奮で息づかいが荒くなる 最高潮に達すると冷酷な姿に変貌する それが誰かといわれれば それは誰でもない 自分なのだと思い知る 季節外れの外套が 物語っているのは 不自由で侘びしい己 引き摺って歩くには重すぎる岩

【詩】君は僕の命

懶げな君よ 横顔を覗きこみ 僕はため息をつく 声が 息遣いが あらゆる全て 凌駕する瞳が 僕の細胞をしめつける

HANABIRA

はっとして振り返ると水仙が咲いていた きっと君が呼んだんだね たおやかに輝いている 花びら一枚一枚が美しかった

【詩】孤独、それから時々雨

マガジン(「つぶやき」は入らないので)詩集 月光読書に入れるため同じものを作成しました。

【詩】ルナティック

憂鬱な夜 ルナを眺め 溜め息ついて 貴方を想う 傷ついて 傷だらけになって 涙で前が見えなくて それでも側に居たかった 耐え難い程バカなあたしは 貴方の名前 最後まで知らなかった 今からメール送るから 教えてと願っても もうきっと通じない あたしはルナ みんなが怖がる女なのに 貴方だけは本物だった 本物の男だった