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車いすママの日常 1(自己紹介)

初めまして、木綿子(ゆうこ)です。
骨形成不全症という骨の病気があり、車いすを使っています。
我が家は旦那も車いすユーザー、中一の一人息子も私と同じ病気を持って生まれてきました。息子は現代の医療のおかげで歩いたり走ったりできるものの、しかし骨の痛みに悩まされることもあり、今でも4ヶ月に一度の治療入院は欠かせません。

そんな我が家。「大変ねえ」「頑張っているのねえ」と言われることも多くありますが、いや、全然頑張ってません。この体が当たり前なので、この体で大変だと感じたことも、実はありません。

できたことができなくなる、という状況は想像しただけでも恐ろしくて、だからそれ(例えば立つこと)が当たり前にできる人はできない人に対して「大変ね…」と思うのだろうと感じています。しかし幸いにも?私は生まれた時からこの病気があったため障害がないことの便利さがわからないので、現在の体についても「大変だ」という意識が働かないのかも。おもしろいものですね^^

そんなわけで我が家はみんな、あっけらかんと生きています。障害があることが不幸にはつながらない、どう生きるかは自分次第だ!自分の人生は自分で選択して、後悔しないように全力で生きるんだ!と常々思ってきた私。その思いは高校生の頃から変わりません。

障害があることはたしかに不便なこともあります。車いすに乗っているという見た目だけで、例えば息子が入院した時に面会証をもらえなかったことがありました。

私「小児病棟に入院している◯◯の母です、面会証をお願いします」

担当者「申し訳ありません、小児病棟はご両親しかお入りいただけません」

私「いや、だから、◯◯の母です、息子が待っているので面会証お願いします」

担当者「ですから、ご両親以外はお入りいただけませんのでお引き取りください」

この繰り返し。

私が「病棟に電話して聞いてください!私は◯◯の母親です!」と言うと、担当者は渋々といった顔つきで「今面会受付に◯◯くんの母親だと言っている車いすの方がいらしていて困っているのですが」と電話をしてくれました。そこであっさり看護師さんから「◯◯くんのお母さん、車いすの方ですよ?」と言われたらしく、その担当者はしばらく唖然として、その後何事もなかったように面会証を渡してくれました。

後日この件について問い合わせをしました。
「担当者に確認したところ、車いすの人が母親なわけがないと思い込んでいた、とのことです」
との返答。
なるほど。まぁそんなこともあるよね。

残念ながら周囲には「車いすである」ということが先に映ってしまうがために、それぞれの人の中に知らずに出来上がっている「車いすの人」像に当てはめて見られてしまうことが多く、「私」という人間を見てもらうまでに時間がかかる、という点では不便だな、と感じることもあります。

でも特に、生きにくくはありません。
障害があっても、おかげさまで楽しく生きられています^^

昔はつらいこともたくさんありました。だけどこの体に生まれてきたからこそ出会えた大好きな人たちが私には本当にたくさんいて、この体だったからこそ出会えた素晴らしい出来事も、本当にたくさんありました。もしもこの体でなかったら今の人生とは違うものになっていたかもしれない。だとしたらやっぱり、「わたし(この人生)」を選んで生まれてきた私を、私は「あっぱれ!」と思うのです。今後noteに少しずつ、この思いを書いていきたいと思っています。

ちなみに中一の息子にも常々「自分の人生は自分で責任を持って決めろ」と言ってきた私。すると最近私が
「早く宿題やれ」
と言うと
「ぼくの人生はぼくが決めるんだから口出すな」
と言われるようになりました。

…母の教えがきちんと伝わっていて何よりです…(なんか違うけどな)。

続く。

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