やるしかない

２週間入院していた父の退院の日。

迎えに行った。
『靴紐結んだら？』と伝えただけで、キレられた。

ねぇ
知ってる？
私、ギリギリのとこなんだよ。
ねぇ
知ってる？
私、涙出るんだよ。

もう何も言わないよ
ゆっくりしか歩けなくなった父に、
寄り添って歩けない自分を
嫌になりながらも、

自分を守るためには、距離が必要なのだ。

道ゆく人は、なんて冷たいのだろうと思うかもしれない。

それでも、私は精一杯なんです。

徒歩１分のところ
１時間以上かかった。

ふと見た景色の花と青空に励まされた。

距離を取ったり、コーヒー買ってきたりしながら、なんとか帰ってきた。
車椅子を快く貸してくれた施設に感謝。

他の人の親切が身に沁みる。
本当にありがたい。

これからまた始まる日々。

何が起こるのか不安だけども、
やるしかない。

同居しているからには、何も言わない！なんてこと成立しない。

それでも、できるだけ、
、、、、、忍耐忍耐。

言わないように忍耐。

頑張れ自分！

と自分のことばかりだけど、仕方ない。

父との良き思い出なんてない。
そんな父との暮らし。

やるしかない！