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(2022.6.19)四国水族館、丸亀城、猪熊弦一郎現代美術館、そして高松城跡

本日は四国水族館、丸亀城、猪熊弦一郎現代美術館(以下MIMOCA)へ向かう。

寝坊はしなかったにしても、いろいろと準備していたらあーもう間に合わない! からの、スマホ忘れた! で乗る予定だった電車を逃し、次は20分後。

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2020年、香川で交通系ICカード利用可能エリアが増えたとのことで、手持ちのPASMOで全ての移動をまかなうことができた。

https://www.jr-shikoku.co.jp/icoca/icoca03-area.html ICOCAガイド|ご利用可能エリア

7:40高松発 → 8:16宇多津着
朝ご飯にチェーンの讃岐うどん屋。予習していったお陰でスムーズに配膳、会計、片付けできた。釜揚げうどんにさつまいもの天ぷら。つけ麺のつゆがしょっぱかった。小盛で腹8.5分目。

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昨日も思ったけれど、箸が下手でうどんを食べるのが難しい。麺が長くて上に持ち上げても器から出切らないし、小鉢に移そうにも重さに負けてすり抜けダイブさせてしまう。すするのも得意ではない…。でも、引き続き食べ切れないどうしよう、って感じにはなってないから、どこの店舗でも少なめとか小盛とか選べるメニューがありがたい。最近たまに、人前で食べる練習を一人でしている。すごく疲れるのでたまにしかやらない。おいしく食べられるのが一番いいから、少しずつ、いろんなものを食べていきたいと思う。


徒歩で四国水族館へ。曇っていて蒸し暑く、すぐ汗だくになる。9:15くらいに水族館着。まあまあ混んでいた。ファミリーとカップルだらけ。水槽は想像よりもコンパクトめで、見学しやすい。お子様に気をつけながらじっくりとサクサクの緩急つけて、マイペースに見ていっても1時間で回り切れた。

https://youtu.be/EkQIN4HHOAk

hacchiのことを想いながら、鯵や鰯の魚群を眺めた。綺麗だった。hacchiはこんな所でこんな風に言われるの嫌がるかもしれないけど、そんなことはhacchiしか知らん。この動画は少し前に亀戸組好きの友達から布教されたものだ。私はそのせいで一時変に亀戸組へとのめり込み、Among Usの動画を狂ったように見続ける羽目になった。

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2年前にできたという水族館で、建物も小綺麗だったし、丁寧に描き込まれた愛のあるお魚紹介ボードも良かった。魚たちや鮫、イカ、クラゲ、ペンギンなどをたくさん見た。気儘なアザラシだけが姿をあまり見せず、少し残念だった。
10:00頃、水族館を出発し、丸亀へ。


天候は回復し、ギラギラとした日差しを放っていた。お城は過去、名古屋城だけ行ったことがある。KPOP、NU'ESTの名古屋公演に参戦した時、息継ぎ無しといったようなスピードでお城を見学した。とても大きくて展示品もたくさんあり、豪華なお城だったのを覚えている。

丸亀駅から徒歩15分ほど、汗だくで辿り着いたお城は、小高い山の上に建っていた。

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11:00頃。丸亀城のふもとでボランティアガイドのじいさんとエンカウントし、対戦よろしくお願いします!になった。目が滑るから、ガイドの存在はありがたかった。日照りの中、天守閣までの急斜面をじいさんと二人、世間話をしながら登った。じいさんは所々で撮影スポットなどを教えてくれ、私を入れた写真も撮ってくれた。丸亀城は、日本一高い所に築かれ、日本一小さな現存天守をもっていて、日本一深い井戸があるとのことだ。その井戸の底の水面を眺めたり、秋冬に咲く桜の木を教えてもらったり、香川のおにぎり山は讃岐富士のことだと教わったりした。坂を登り終え天守閣を目前にすると、なんとも不思議な気持ちになった。視界に容易に収まりきる、可愛らしいお城だ。一見舞台セットのレプリカのようにも思える。とんぼが数羽飛んでいてびっくりした。

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このお城は過去一度廃城の危機に面した際、木々で覆い隠して逃れたという逸話もあるが、大昔ならそれもあり得ると想像できるくらい、本当に素朴でささやかなお城だった。天守閣の中は薄暗く、ひんやりと涼しかった。どこぞの蔵、というくらいの規模感で、上階へ上がる階段の急勾配加減はまさに古い家屋を彷彿させた。階段の木の手摺はツルツルと光っており、たくさんの人たちがこれを握りしめてきたのだとわかる。

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じいさんは「あなたみたいな若い女性がにっかり青江を見にはるばるやってくる」といったようなことを話してくれ、私はそこで、丸亀がにっかり青江ゆかりの地だということを初めて知った。あとで調べたことだが、青江は丸亀市立資料館にて展示、公開されてきたがそれも年に1度、ひと月のみとか、数週間のみ、とかそのレベルでの狭き門だ。そんな中、昨年は刀剣乱舞コラボ“にっかり青江公開プレミアムマンス”なるイベントが行われ、ファンたちで賑わったという丸亀。にっかり青江公開プレミアムマンスは、丸亀周遊スタンプラリーや、青江の声優さんによる丸亀城音声ガイド、コラボグッズなどもたくさん用意されたという。刀剣乱舞はうっすらとキャラクターを知っている程度だが、歴史と刀剣、刀剣と審神者のロマンスを想像するとわくわくした。

このあとMIMOCAへ向かう諭旨を話すと、じいさんが車で送ってくれると申し出てくれた。車中ではじいさんに手書きのメモをもらった。百日紅、や、秋刀魚、など、日常的に読めるか絶妙な言葉がたくさん書かれていた。それを見てじいさんのことをなんとなく思い出して欲しい、とのこと。私はただでさえ記憶と忘却のバランスがバグっており、他人の言葉は諸刃の剣となるというのに…こういうのは、本当にしんどい。なので、このnoteを読んでいる物好きなあなたにもこの呪いをなすりつける。

人の脳は一度学習したことを1時間後には56%忘れ、1日後には74%忘れます。つまり私が雨の日に車に轢かれた話をしても、ほとんどの人が明日には忘れていると思います。

散歩に行こうとしたら大雨だった保護犬コロちゃんの反応がこちらです https://youtu.be/n8wLRGXUFDU

書いて残すのは学習していると同義では?と思われるかもしれないが、私にとって記録とは“忘れてもいい”という逆転の擦り込み手段だ。物覚えが悪いのに嫌なことばかり覚えている私の脳を、まだまだ上手く扱うことができない。
私も誰かに覚えていて欲しいと思う時がたまにあるが、どうするのが双方気持ちがいいんだろうな? どうするかは基本的には相手次第なのでは?と思うけど…。だから、じいさん、あばよ。

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12:30 MIMOCA着
久しぶりに来たけれど変わりなく穏やかで、静かで明るい美術館だった。常設展も合わせ、1時間半ほどかけて、ゆっくり展示を楽しんだ。写真可なので皆が興味深そうに絵を眺めたり、写真を撮ったりしている。“美しいとは何か”と題された猪熊弦一郎生誕120周年回顧展は、少し奥の薄暗い展示室にて行われていた。のっけから巨大キャンバスたちが出迎える一方、隣のブースでは小作品たちと猪熊弦一郎の語録たちが至るところに貼り付けられており、どことなく緊張感があった。壁中から、訪れる者たちへの問いかけが止まらない。一体何人の者たちが猪熊の声に心を割いたのだろうか。一体何人が自分の心の中に問いかけたのだろうか。私はなぜはるばるここまで来て彼の絵を見ているのだろうか…。私は最低限の枚数しか写真を撮ることができなかった。もっと俯瞰的な構図や、動画撮影もしておけば良かったな、とあとで思った。
展示室をあとにし、自然光の美しい回廊をゆっくりと歩いて気持ちを整えた。頭の中で、こまやかに塗りたくられた絵の具の動きや、動物たちのとぼけた顔が世話しなく踊っている。絵を描こうとも描かずとも、表現者として残された側の自分のことを、少しだけ億劫に思う。私は必ずしも芸術家や創作者でなくとも、人はみな生きてる以上表現者であると思っている。

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14:00 調べ不足により行きたかった喫茶店が定休日だと発覚したので、高松に戻ることにした。高松に着いたら高松城跡と庭園を軽く見学、その後コーヒー飲んで休憩したい。


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15:00頃 ヘトヘトで挑んだ高松城跡だったけれど、思いの外楽しめた。日本三大水城のひとつである高松城跡。お堀の水が海水なのを初めて見たので、映画やドラマのようでわくわくした。

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1676年に建てられたという月見櫓(つきみやぐら)、水手御門(みずてごもん)、渡櫓(わたりやぐら)。これもすぐそばでまじまじと見ることができて不思議な体験だった。月見櫓の内部公開が15:00までとのことで、一歩及ばず、残念だった。機会があれば皆さん行ってみてほしい。

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披雲閣と呼ばれる御殿は、現在も一般市民による文化活動などに幅広く利用されているという。素晴らしい文化保存の形だと思う。その他にも鯛(鯉ではない!)の餌やり体験や、お舟から城跡を楽しめる城船体験などもできる、のどかで楽しい場所だ。

高松城跡を出た所で、黒くて、羽に白丸が入っている鳥を見た。調べると、ハッカチョウ(八哥鳥)という鳥だということがわかった。検索すると外来種うんぬんのブログが出てきて頭を抱えてしまった。元々は江戸時代に飼い鳥として輸入されたらしく、大陸でも吉鳥として美術品のモチーフとされた。日本では画家の伊藤若冲がいくつか水墨画を残している。

https://emuseum.nich.go.jp/detail?langId=ja&webView=&content_base_id=100523&content_part_id=0&content_pict_id=0 e国宝|色絵叭々鳥図大皿


うどん屋さんの開店までコーヒーを飲んで休憩した。そして

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昨日と同じ店…だと

3度目の讃岐うどんは、きつねうどん。それから付け合わせにコロッケを頼んだ。前の人たちが軒並み天ぷら盛り合わせを頼んでいた影響が出たのか、私のきつねが延々と来ず、コロッケだけ先に来た。並べて撮りたかったけれど泣く泣くコロッケだけ先に食べた。揚げ立てで出してもらえたコロッケは本当においしかった…。きつねは口コミ通り、でっかい三角が甘~く煮てあって、と~ってもおいしかった。つゆは鰹の味がした。汗だくの1日だったがやはり温かいうどんは染みた。

ホテルに戻り、コインランドリーを利用しながら歴史の勉強をしていると、あっという間に時間が経っていた。にっかり青江や燭台切光忠(偕楽園に梅を見に行った時偶然出会った)のこと、お城の歴史を、覚えられずとも調べるのは楽しかった。


あとは帰るだけ。

続く


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