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あっぱれ、日本晴れ

夜行バスで7時に着いた弘前城からは岩木山も見え、桜も満開🌸が青い空にくっきり、まさに、正しく日本晴れとはこのこと…ずーっと訪れたかった弘前の桜と酸ヶ湯温泉♨️、まったくね、ひとが仕事をしている平日に申し訳ない気もするが、ま、いいよね…
水の仕事に関係しているから、うわぁ、この水おいしい!と驚くことはめったにないが、久しぶりに出ました、3年前の屋久島大川の滝名水に続いて、酸ヶ湯温泉の十和田湧水、いや、すばらしい、ひと口飲んで「あ、うまい、この水」と目を丸くした。思わず、炭酸飲料の空ペットに詰める。千人風呂もいいが、これはすごい。しかし、部屋には冷蔵庫がなかったから、外の雪の回廊に缶ビールをグサっと挿して散歩している間に15分で冷えた。いや、いいね、地元のひとには悩ましい雪かも知れないが、たまにくるよそ者にはこの自然はやさしい、いつまでも壊さないでいてもらいたい。
東北生まれ育ちの知人は数人しか知らないが、みんな実直で控えめな印象がある。もちろん、個体差は大きいかも知れないが、なんとなく相対的にはそんな感じだろう。4月の中旬くらいまで雪に閉ざされて通行不能になるような山道なんて、都会やわたしが住む九州では想像できないし、送迎バスで揺られながら車窓から目にする木々の植生がちがうのが一目瞭然にわかる。日本列島は南北に細長いんだな、と再確認する。そう、それで、これはわたしの+方向への偏見だろうが、冬の自然の厳しい地方で生まれ育ったひとは、圧倒的な自然の脅威に隣接していて、それがデフォルトだから、分不相応なことはしない(いのちに関わるから)傾向があるにちがいない。都会に暮らしていれば、便利を通り越して、何でそこまで?といいたくなるくらい、不自然なことばかりだし、それが当たり前で明日もあさってもその生活が成り立つと信じて疑わない。都内でも、富士見坂と名のつく場所は、遠くから富士山🗻が見えたりもするらしいが、それだって、良く晴れた早朝に時々なのだろうから、デフォルトではないのだし。
今回は、残念ながら、三内丸山遺跡を訪ねる時間がなかったが、この地にルーツを持つひとたちは、日高見の国の祖先のDNA🧬を少なからず受け継いでいるのだろう。10,000年以上続いたらしい縄文時代は、文化不毛なんてバカも休み休みいえ、という豊かな暮らし向きだった事実を多くの日本人は知らない。だって、教科書で教えない国なんてどうかしている。
次の朝、もう一泊したかったなぁ、次は、湯治棟で自炊してみたいなぁ、と後ろ髪をひかれつつ送迎バスに乗る。女将は、深々とこうべを垂れ、その辺にいた見ず知らずの登山客のみなさんも、まるで、スタッフのように腕を振ってくれている。日本各地の温泉保養地ではよくある光景だが、おそらく、海外ではこういうのはあまりないのだろう。そう、ここ酸ヶ湯温泉は、国民保養温泉地第一号の正真正銘のこころ休まる温泉なのだ。青森駅を目指して山を下ってゆく送迎バスの窓から、雪の回廊の向こうに広がるぶな林を横目に見ながら、青く晴れた空を何度も仰ぎ見た。さぁ、午後は秋田だ(^O^)

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