文字だけの君 第八夜 〜ねぇ、どうしたらいい?答えてほしい君〜
今週も金曜日の夜がやって来た。
かなえは仕事を終えると、足早にあの店へと向かった。
暗闇の中に、明かりがついた一軒の店が見えてくる。
店の戸には、のれんがかけられており、そこには『ことだま』とある。
奇妙なラーメン屋は、今日も変わらず同じ場所に存在していた。
かなえは、店の戸を開けた。
数人の男性客が黙々とラーメンを食べている。かなえに目を向ける者はおらず、店内は異様な空気が漂い静まり返っていた。しかし、それももう気にならない。
店内には一台のテレビがあり、テレビの横には