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私の「よりそい方」

昨年末に撮った写真。年が明けたらウキウキな気持ちと一緒に載せたいと思ってた。
それが思いがけない状況になり⋯何とか前向きな言葉を⋯と考えて考えて。
でも今はちょっと難しい。
だから、そのまんまの気持ちを残す事にした。

元日の地震。焦りと恐怖。
同等規模の大地震は過去にも経験している。
当時とは違い親になり「まもる側」になった今の私。
あの瞬間、子どもがすぐ側に居た事。
大雑把で、充分ではなかったけど備えが役に立った事。
家族と連絡が取れて、みんな無事だった事。
自宅に戻り生活できている事。
幾つもの偶然に、よかった⋯と安堵する。

ただ、ほんの少し離れた所では大きな被害が出ている。話は知っていた。
この機会に備えを見直して、追加で必要な物を買いに出掛けた先で目にした光景。テレビで報道された映像や話からの想像を超えていた。
いつ倒れるかわからない程に傾いた電柱。
壁と見間違えそうなくらい起き上がった側溝の蓋。
浮き上がって傾いた家。
時々通っていた道が…そこにある家やお店が…前に見た時とは全くの別物になっていた。
「また行こうね」って言ってたご飯屋さん、駐車場に入れない程アスファルトが割れて浮いて。
被害の深刻さを伝えたい、と帰る時に撮影しようと思った。でも見せる事で子どもの恐怖を煽るかもしれない。いや、知る事で今の生活の有難さを感じてくれるかもしれない。いろんな事を考えた。
(結局スマホを忘れて出掛けていたので撮影はできなかったし、打ち込んだ買い物メモもなしで記憶を頼りに買い物するハメに…)

帰りにまた同じ光景を見るうちに、自分が「悪い」ような気がしてきた。
被害がなく無事だった事に安堵して、よかったと思った自分。それを口にした自分。不便なく生活できている自分。寄付できるような経済力もないくせに募金を疑っている自分。
今募集されているボランティアは、力仕事。体力もなく足手まといになる。
避難所の子どもたちと遊ぶのはどうか?…もしまた地震がきたら?人様の子をかばえる?その場の全てを放り出して、自分の子どもを優先するだろう。
最初からそんな気持ちのボランティアは無責任?
そもそも、これらの考え全てが偽善じゃないのか?
なんかもう泣いてしまった。

今これを打ちながら、自分の家や職場があの場所だったら…と浮かんだ。
撮影してる他人に遭遇したら不快に感じるかもしれない。腹が立つかもしれない。スマホ忘れも悪い事ばっかじゃない、たぶん。

一日のうちにグルグルといろんな事を考えて辿り着いた!
「寄り添う」って共感する事だと思っていたし、以前の私なら隣にしゃがみ込むような気持ちになっていたと思う。
実際、子どものツライ気持ちを感じて一緒に沈んで、力尽きた過去もある。
でも今は!これまでの経験と、心のバランスの取り方で!
自分なりの「よりそい方」をしようと思う。
一緒にしゃがみ込むのではなく、自分はしっかり踏ん張って!
手を伸ばしたら引っ張れるように隣にいる。そんなイメージ。

「こんな状況でさ…」って話してくれたら聴く。
それ以外はクスッと笑えるような話や、何それ~⁈って少しテンションが上がるような話題を提供できるように。
小さなワクワクを探して、ホッとできる時間を取って。
役に立てる時が来たら動けるように、パワーを蓄えておきます。

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