やり残してこその人生

この間見た『おい!ハンサム!』というドラマで、こんなセリフがあった。

「やり残しを恐れるな!人間、皆、いつか、何かの途中で死ぬ。やり残してこその人生だ!」

ドラマでは、冷蔵庫の食材を使い切ることと、退職者の残した資料整理とがテーマとして挙げられていた。たとえ今日使い切ったとしても、明日はやってくる。人生は続いていくのだから、中途半端でも前向きに生きようというメッセージだった。

私にも「○○し切らなければ」という強迫観念がある。食材を腐る前に使い切らなければ‥。クーポンを期限内に使わないと‥。回収日に残さずゴミを出さないと‥。洗剤やハンドソープの買い置きが無くなってたから、次の買い物で漏れなく買わなくっちゃ‥。

「‥」の先には、「損した馬鹿な自分」が待ってるような気になる。馬鹿を見たくなくて、必死になってる。この「使い切らなければ」という呪縛は、自分で自分の首を締め付けている。ある意味、自己満足でしかない。

食材もクーポンもゴミ出しも、たとえ完璧にしても一瞬の自己満足に過ぎないと気づけたら、「まぁ、いっか!」とやり残せる、明るい人生が待ってるんやろなぁ。

上司が昔「今日はこれでよし、今日はここまでできた、と、口に出して言うんや。」と言っていたことを思い出した。親戚のおばちゃんは、家事は終わりがないから、「何時までにこれをする、と決めるんや」と言っていた。2人とも、自分なりにキリをつけて、前に進む方法を身につけてらっしゃる点で、共通しているように思った。

やり残しを恐れずに、家族と笑顔で過ごせるように!一つずつ、やり残しに慣れていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?