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衝動と共に

心臓の表面がこそばゆく震えて、電波が全身に広がっていくような瞬間に
こうはしてはいられないと思う。
この瞬間、タイミングを逃してはいけない。
そう思う。

この衝動を表現する術を持っていない自分に、
今までどれだけ絶望してきただろう。

絶望する為に、震わされる心臓を気の毒に思った。
せめて、この衝動を文字と言葉に残しておこうと思った。

私は、私の中の衝動を失いたくない。
衝動に集中すると、暗闇で無数に発火する閃光が見えるようだ。

赤黒い体内で、無限に行われる光の触手の交感。
それを出来うる限り感じて生きたい。

退屈で、自分が惨めで発狂しそうだ。
時に思うけれど、
今の私が発狂したところで、たかが惨めな狂気。

せめてこれ以上、惨めにならないように
腹の中に押し込めて、狂気を抑え込む日々。

今は抑え込む事だけが、適当に上手くなりやがって
惨めな輪郭だけが強調された、私が残った。

ふと、嫌気がさして
抑え込む惨めさを解放する。

惨めさの、存在価値は
私を惨めにしてゆく快楽ではないと、記せたら良い。

今日の衝動が導く言葉を、掴めるように。
ここに記していく。

2024.07.22



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