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【イベントレポート】ホシフルこんこん山

こんにちは!

星空体験プロデューサーのイワシロアヤカです。


202年11月に開催したイベントをレポートします。



「ホシフルこんこん山」は、高知県立牧野植物園で、星や宇宙を体験するイベントとして、11月21日、22日に開催しました。
私は(屋号:sorashiro)として、このイベントに協力という形で企画段階から関わらせていただきました。

100年に1度のウイルスに襲われた2020年。

みんなが大変な思いをした2020年。

「ホシフル」も、当初予定していた飲食ブース、物販ブースなどのコンテンツを実施できなくなり、県外のゲストもお招きできなくなるなど、思っていたのとはすこし違う形での開催となりました。

日中はトークイベントやワークショップ

夜間は星空解説と観察

という、とてもシンプルなもの。

でも、多くの方々のご協力のおかげで、とても暖かくて、とても素晴らしいイベントになりました。




いのちに思いをよせる、オープニングトーク

21日、開幕の日。

お天気に恵まれ、こんこん山には昼間から参加者の方がいっぱい。



オープニングトークを楽しみにしてくれていたお客様がたくさんいらして、水園長と吉岡さんの深い知識と経験が繰り出すお話を楽しんでいただきました。

前半は、長く星空や植物に携わってきたお二人のこれまでの歩みや、自然に惹かれてきた理由を伺いました。

そして、高知県出身の「植物分類学の父」と称される牧野富太郎や、こちらも高知県出身、90歳現役コメットハンター・関勉さんら偉人たちの自然への向き合いかたをご紹介いただきました。

偉人たちに共通しているのは、自然に対する果てなき好奇心と、飽くなき探究心を持っているということ。
そしてこれらは何も特別な人だけのものではなく、私たち人間のDNAにプログラムされたものではないかということでした。

最後に、自分という存在が自然・地球・宇宙と繋がっていることを感じてこれからも自然に親しんで欲しい、と結びました。


植物と星を感じるワークショップ

日中イベントとして2日間、植物や星・宇宙などをテーマにしたワークショップを出店してくれたのは



★ 星と植物の古切手アクセサリーづくり→Pass+Timeさん
★ 冬の植物でこけ玉づくり
→草工房さん(海地勲さん)
★ 木の枝でつくるホイッスル&ブローチ→tincropさん


3つのワークショップはどれもとても魅力的で、お客さまも楽しみながら取り組まれていました!私も出番の合間にチャレンジしましたよ!

Pass+Timeさんは、取り扱っている世界の切手をチャームに。

花や星の物語が切り取られた切手はどれも素敵で、選ぶのが楽しい🎶

店主のKyokoさんはガラス作家で、化学反応が生み出す色と高知の空から受けたインスピレーションで「宇宙玉」という作品を作っています。

草工房・海地さんは、山野草界の巨匠でありながら、とても気さくな方。
実は、今大人気の「苔玉」の生みの親というすごい人。今回は、苔玉作りがまるで自分だけの「惑星」を作っているようだということで、オファーさせていただきました。

tincropのマユミさんは、園内の樹木を剪定して出た枝を加工してホイッスルを。木の種類によって表情が異なる枝を選び、穴を開け、削って仕上げます。

小さな枝きれが、宝物に変わります。普段は小さな彫刻作品を作っているマユミさん。ぜひ、作品もチェックしてみてくださいね!



優しく彩るチョークアート

そして、会場を盛り上げ、遊びごごろを添えてくれたのが、チョークアートです。手がけたのは、チョークアーティストのゆいめぐみさん。(Leo art Labo)

入場するとすぐに迎えてくれるのが、思わず記念写真を撮りたくなるアートボード。

輝きと彩の世界へようこそ
これから始まる特別な時間。見上げるだけじゃない、右も左も、地面だって!地面だって!素敵な何かがきっとあるはず。

そして、思わず真似してしまうこのポーズ。
月は大きめに表現され、憧れを象徴しています。

ここでは、月だって手に入る
普段は遠い存在に思えても、こんこん山なら月も掴めちゃいそう。ここでは何もじゃましない。さあ、手を伸ばしてみて。

この植物園ならではの、牧野富太郎博士を描いた作品も。

愛しいものと、優しいキモチ
妻を想うスエコザサと、大好きなバイカオウレン。
この満ちたりた気持ちは、今は自分だけのもの。

博士愛用のメガネをモチーフに、星座を散りばめた一枚。
めがねに映ることを考えて、反転してあります。


ふたご座は牧野富太郎博士の星座。そして、しし座は屋号のLeo〜から取っています。
(ぜひ全体を見てほしい!)

あなたの心のめがねでみえる輝くもの
ずっと大事にしてください
誰かの目にはあなたも輝く存在なのだから

全ての作品は、夜になると光る仕掛けがON!
ボードに浮かび上がる星のような光がまた違った表情に見せてくれました。

どれもこれも、細かいところまでこだわった色・構図・繊細な指使いと、ゆいさんならではの優しい雰囲気があふれ出た作品でした。


いよいよ星空タイム!

辺りが暗くなり始めると、いよいよ星空の時間がやってきます。

ステージでのイワシロによる星空案内トークと、こんこん山広場内の4箇所に設置した望遠鏡で星を楽しんでいただきます。


初日は快晴。ISS(国際宇宙ステーション)が上空を通過したこの日。集まった皆さんで一緒に見ることができました。星のような光が、約6分間にわたり頭上を通過。ちょうど、この数日前に地球を離れた日本人宇宙飛行士、野口聡一さんが搭乗中。

宇宙飛行士があそこにいるんだ!という実感とともに、同じ宙をみんなで見上げたことで生まれた一体感がその場を包み、私の鼓動が早くなりました。

解説トークにはチョークアーティストのゆいさんも急遽質問役として参加してくださり、冬の始まりらしい寒さの中で、ほのぼのと楽しい時間になりました。

4つの望遠鏡観察スポットでは、各スタッフが知識を生かし、工夫をこらし、木星、土星、火星、1等星、星雲や星団など、様々な対象をみていただきました。

2日目があいにくの天気で、途中雨もぱらつき星は望めませんでしたが、
それでも、遠くの風車をみたり、街灯を星に見立てたり、園内の植物を案内したりして、どうにかお客様には楽しんでいただけたかな?と思います。

晴れて、星をみてもらえるのが本来の目的ですが、雲や雨も自然の営み。
お客様がそれをわかってくださり、みなさん優しくて、本当に救われました。ありがたかったです。


さいごに

今回は、コロナウイルスの影響で夜間の参加は50組限定としたのですが、募集開始からすぐに(2、3日だったと思います)枠が埋まり、植物園の魅力と星空への期待をとても感じました。

植物園のある高知市五台山には四国霊場31番札所「竹林寺」があり、1200年以上にわたり高知の人々に愛されてきたことが推測できます。

「ホシフル」の名は、文字通り、植物園の空に星が降るような景色を想像してつけたものです。丁寧に手入された植物に囲まれて、流れ星や星座を探して穏やかに時を過ごしてほしいという願いを込めました。

街明かりのある高知市内では、見える星は少ないかもしれません。でも、人々の営みの歴史と自然を心と体で感じながら見上げる星空は、ここにしかありません。

このイベントが、この場所の魅力を伝え、星や宇宙を好きになるきっかけになっていれば幸いです。

出演者のみなさん、アーティストさん、ワークショップ出店者さん、照明さん、音響さん、植物園のスタッフさん、園内のカフェのみなさん、星空案内スタッフさん、そしてお越し下さった全てのみなさん。
イベントにはこれなかったけど、注目してくださったみなさん。

本当にありがとうございます。

また、この場所で会えることを楽しみにしています。


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