家族から受けたトラウマ、いつかなくなるの?
家族という呪い
私は10年前に母親を見送り、昨年父親を見送りました。
それでも、今もこの二人に対して、もやもやな気持ち、思い出すと苦い表情になる思いを持ち続けています。多分私が死ぬまでこの思いを持ち続けるのかもしれません。
自分が生まれたときに既に存在していた家族は、逃れられない呪いです。
同じように思う方はいませんか?
毒親に育てられたって発信する若い人は、増えてきたように思いますが、40代くらいの人は少ない気がして、歳取ると浄化されていくのでは?と思われるのは間違いです。
でも救いは無いわけではありません。
外面のいい父親
国立大学の院卒という高学歴の父は、一見快活で物事をはっきり口にだす明るい人間に見えます。
一緒に生活するとこんな感じでした。
① すぐに怒り出すので、安心出来ない食事時間
② 別の部屋にいても、「ちょっと来い」とか気分次第で呼びつけられる
③ 腰が痛い、とか呼ばれて、マッサージをさせられる
④ 自分はテレビの前で動かないのに、「少しはお母さんの手伝いをしろ」とか度々言われる
⑤ 「男は台所に入るものではない」など言い、家事は全くしない
などなど、その挙句に食卓をひっくり返すという暴挙に出ます。月に一度くらいはこれが発生して、外までまる聞こえの怒鳴り声が1,2時間続きます。怒鳴って気分が落ち着いてきたら、「早く風呂を沸かせ」と、怒らせた私達が悪い、という風に思わせてきます。
母に離婚を勧めるも
成長するにつれて、どうして母はこんな父と離婚しないのだろう?と疑問に思い、離婚したら?と話しをしても、母の態度は煮え切りません。
度々母や私達を殴り、食器を壊す音が近所まで聞こえているのに、母はそれを我慢するだけで、外に対しても取り繕っているだけでした。
未だにその態度や理由は腑に落ちず、理由を話してくれたこともありません。
専業主婦で収入がなかったからか、女は我慢するものだと思っていたのか、何もしようとせず同じ状況を繰り返すだけの母にも段々不信感は募ってきました。
誰も信じられない。
それにつきました。
そのため、距離をおき、頼らないようにして、自分の心を殺しました。大学生になり、父親の転勤のため一人暮らしをするようになり、それまでそんな生活が続きました。
でも、そのころにはもう遅かったと思います。
友達にも誰にも心を開いて接することはできなくなっていました。
もしかしたら、このころにカウンセリングとか受けられたら、今とは違っていたのかもしれません。でも当時はそんなカウンセリングをすぐ受診できるような環境はなかった。
離れれば少しづつ心は癒える
就職して家族と離れ、ゆっくり心が落ち着いてきたと思います。
メンタルを病む原因と離れるのは、効果があると感じます。
離れられないのは、辛い。
苦しんでいる人達には、なんとか逃げて、と言いたいです。
それでも、トラウマやフラッシュバックはすぐにはなくなりませんが、時間が過ぎていくと人間には忘却という優しい薬があります。
今でも男性の怒鳴り声を聞くと、過去の父の怒鳴り声を思い出して、びくつきます。父が死んだ後も、思い出す声です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?