ValorantにおけるRyzenの注意点


1. 結論

Valorantを目的に、Ryzenシリーズを買う場合、グラフィックス付きのGシリーズはfpsが出ない場合があるので、避けたほうが良い

2. 背景

Valorantは近年のFPSにおいてGPUより、CPU依存が高い。そのため、安いPCでそれなりに動くと考え、予算10万の以下の構成で作成した。

  • CPU:Ryzen5 5600g

  • M/B: A520m-HDV

  • メモリ: 16G

  • GPU: RTX 2060 super

  • SSD: M.2 512GB

  • 電源:750W

  • モニタ: ASUS VG285qr

当初の目的は達成でき、144hz(165hz)で駆動させている場合は問題なかった。
この後にAmazonのセール対象となった、240hzモニター(BenQ XL2546K)に買い替える際に、fpsが240hz安定稼働しない状態となった

3. 課題

Valorantのプレイ中にアベレージ200fpsとなり、fpsが低いため、モニタの性能を生かしきれない

4. 対処

1. グラボの変更

こちらを行ったのがそもそもの間違いである。先ほども述べているがCPU依存のゲームである。
GPUで改善できるのはトップのフレームレートであり、何もないところでのfpsは高くなり、240fps張り付きにしたいという問題は解決できなかった。

2. CPUの変更(今回のキー)

CPUをRyzen 5600Gより、5600Xへ変更した。
改善が見られ、fpsはボトムでも300fpsが安定して出せる形となった

5. 考察

1. ベンチマーク

Passmarkスコア
Cinebench R23 シングル
Cinebench R23 マルチ

性能差はベンチマークからは、ほぼ誤差と言っていい範囲
PC自由帳(https://pcfreebook.com/article/450856544.html)より引用

2. スペック

$$
\begin{array}{|c|c|c|} \hline
CPU & 5600G & 5600X  \\ \hline
ソケット形状&Socket AM4&Socket AM4\\ \hline
コア数&6コア&6コア \\ \hline
TDP&65 W&65 W \\ \hline
クロック周波数&3.9GHz&3.5GHz \\ \hline
最大動作クロック周波数&4.4 GHz&4.4 GHz \\ \hline
スレッド数&12&12 \\ \hline
マルチスレッド&○&○ \\ \hline
三次キャッシュ&16 MB&32 MB \\ \hline
二次キャッシュ&3MB&3MB \\ \hline
グラフィックス&Radeon Graphics&× \\ \hline
コアアーキテクチャ & Cezanne & Vermeer \\ \hline
\end{array}
$$

以上のスペックの通り、違いは主にコアアーキテクチャと三次キャッシュ(L3)
主にこのL3キャッシュがfpsに響いていると考えています

6. 参考

RyzenシリーズのValorantについて、アスキーさんもベンチマークを出しています。以下の内容から読み取れることは、GシリーズはCPUがボトルネックになっていると思われる点です

ここで注目したいのはRyzen PRO 4000Gシリーズとの対比だが、3DMarkを筆頭にRainbow Six SiegeやApex Legendsでは“内蔵GPUの世代やCU数が変わっていないから性能はほぼ変化なし”だったものが、VALORANTではRyzen 5000Gシリーズのフレームレートが“最低画質設定に限り”30%程度伸びている。

 ただ最高画質設定にすると差がなくなる点から、描画負荷が極めて軽い状況ではCPU側のクロックやL3キャッシュの量等が効いていると推測できる。逆に描画負荷がある程度高くなるとコア数が効いてくることが示唆されている。

アスキーの記事より引用
アスキーより引用

7. まとめ

Valorantをプレイする目的としてPCを買う場合、RyzenのGシリーズはコスパが悪くなるため、避けましょう

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