【連載小説】『小さな悲劇に満ちたこの世界で』7.刑事たち(4619字)
【これまでのお話】
プロローグ
1. 硝子のマリア像 2. 不器用な教え子
3. 弱い男
4. 都合のいい夫
5. 好奇心
6. 悲劇の未亡人
7. 刑事たち
袴田は、石川の事件と澤口美羽を結びつけられずにいたが、一応警部の城島にメールで報告した。すると、返信として城島から飲みに行かないかとの誘いのメールが来た。袴田は少し驚いたが、下っ端刑事を誘ってくれたことが嬉しかった。
2日後、県警本部のロビーで待ち合わせ、城島がよく行くという県警本部に近い外堀通り沿いの鉄板焼屋