みんなの笑顔を広げたい、笑花堂Nikkoridou鍼灸マッサージ院 ”出口ひろ子さん”

出口ひろ子さんプロフィール
出身地：神戸市
活動地域：阪神間
経歴：OLから結婚、離婚を経て、30歳から鍼灸マッサージ医療の世界へ転身、「笑花堂Nikkoridou鍼灸マッサージ院」を開業する。さらにツボを使った心理療法EFTセラピー、薬膳アドバイザー、アロマテラピストの資格を取得、日々の食事や心のあり方にも注目し、様々なファクターでサポートしている。

ご自身の運営する笑花堂Nikkoridouで鍼師・灸師・マッサージ師として活動しながら、ご主人の経営する家庭型地域密着小規模デイサービスすずらん亭の空きスペースに、「大人の居場所小さな図書室”なりわい” 」を立ち上げ、地域交流を図りながら、笑顔を繋げたい！と活動されている、出口ひろ子さんにお話をお伺いしました。

私を通じてみんなが笑顔で輪になって過ごせればいいな

記者　どんな夢やビジョンをもっておられますか？

出口ひろ子（以下、ひろろん）私の鍼灸院は笑花堂Nikkoridou（にっこりどう）鍼灸マッサージ院と言います。お花を見ると自然に笑顔があふれる、そんな花の様にそれぞれの個性（花）を持って周りを笑顔に出来る様に、当て字で、”にっこりどう”と名付けました。心と身体のバランスを整え、日々にっこり過ごすお手伝いが私の仕事です。夢はここから広がっていきました。
鍼灸院を立ち上げ、様々な患者様とふれあうなか、ある共通点に気がつきました。どんなに辛い症状や持病を抱えていても、心が前向きで、食事や日々の過ごし方を改善、努力している方は、症状の好転が早かったり痛みにも強く、見事に病を克服されたり、総体的に明るく好奇心旺盛な方が多いと感じました。私も皆様の好奇心に応えたくて、食事や栄養、心の有り方、音や香りの癒し、効果的な体操を覚え、お茶会形式で皆様と共有する時間を設けました。それが昨年立ち上げた「大人の居場所小さな図書室」を作るきっかけとなっています。
さらに今後の夢として、本物の健康・美容・薬に頼らない体づくりに特化した「養生場」を作りたいと思っています。東洋医学は学べば学ぶほど奥が深く、栄養・食事療法、ちょっとした暮らしや思考の工夫で人生そのものを好転できるあらゆるツボ（エッセンス）が詰まっています。
未病を治すと言われる東洋医学で多くの方の健康のサポートが出来る！と確信しています。

記者　その夢にむかって、5年後、10年後はどんな目標計画を立てていらっしゃいますか？

ひろろん　まずは、夫の介護事業所の一室で立ち上げた「大人の居場所小さな図書室」を多くの方に知って頂ける様頑張りたいです。こちらには、介護保険を必要としない60代から90代の方がお見えになります。地域の老人会や食事会は敷居が高く参加できない方、心は元気だけど、いろんな制限があり、自宅で何日も一人で過ごしている方もいらっしゃいました。
シルバー世代の実情を知り、先ずは「本がありお茶も飲め一人でも安心して過ごせる大人の居場所」として活性化できたらと思っています。
また5,10年後は先に話した「養生場」として、治療家セラピスト仲間とともに、本格的な鍼・灸・按摩マッサージ治療とヨガや体操、心理ワーク、音楽療法、薬膳食事療法などを織り交ぜた「本物の健康、美、癒し、幸せを体感できる場所」を作りたいと思っています。
健康への不安やストレスを改善しみんなで輪になって楽しくリセットできたら嬉しいです。場所が完成するまでは、二泊三日のリトリート等を考えているところです。

いろんなところに興味がありすぎる。ピンときたことをやろうと思ってる。

記者　得意な分野を持ち寄りながらチームで始められるんですね。その夢に向かって、今どんな基本活動をされていますか？

ひろろん　鍼灸院の患者様の9割がご紹介で、ご夫婦やご姉妹、親子三代の方もみえられ責任重大です。新生児からご高齢の方まで、良い治療を提供出来る様に「東洋医学」を更に探求しスキルアップを図ることが基本活動です。また私は子供の頃から感が強く敏感な方で、ピンときたことに救われたり、目に見えない事や、言霊、「病は気から」など氣や心のあり方も大切にしています。
「元気になりたい」という純粋な思いは叶うことも多く目にしてきました。それは人に対しても同じで、私達一人一人が他者を大切にし、自分の利益や勝ち負けに固執せず、人のために自分にできる最善を尽くせば、世の中が良い方向に向かうのかな？とやんわり考えています。皆、深いところで繋がっていますものね。
東洋医学に限らず元来の好奇心の赴くまま、ピンときたことにどんどんチャレンジし、ひらめきを大切に活動していこうと思っています。

記者　いつも好奇心旺盛でいられる秘訣は何かありますか？

ひろろん　日頃から疲れないように、自分でこまめに鍼やお灸をして体を調整しています。身体が元気だと気力はおのずと湧いてきます。体と心はつながっているので、疲れてふさぎ込んだり、心が落ち込むことはあまりないほうです。それでも滞っているなと思ったら、いつもより睡眠を多くとったり、家の中のお掃除や整理整頓、散歩や映画やカフェに行ったり、エネルギーの高い食べ物を摂ったり、逆に何も食べないようにしたりと気分転換や食養生も意識しています。

記者　常に早めにリセットされてるんですね。

ひろろん　毎日3～7名の方と関わるなかで、ハッピーなことだけでなく様々な悩み、苦しみなども深く傾聴しています。ターミナルの方やご家族、行政と力合わせてサポートするなど、深刻なケースもあり、その度ごとに一旦リセットするように意識しています。また往診診療など移動時間は「散歩」と楽しんだり、電車移動の数分を瞑想や睡眠の時間に充て、常に新しい気持ちで患者様に向き合うようにしています。

記者　常にアンテナを立てて好奇心を忘れずに、リセットしながら、がんばる原動力にはどんな背景がありますか？

ひろろん　体の弱っている方や高齢者、障害のある方など、弱者にもより良い社会にしたいと常に思っています。楽しく幸せになる権利は全ての方にあるから、そのお手伝いをどうすれば出来るか、いつもワクワクしながら考えています。先ずは、夫の運営するデイサービスと笑花堂の雰囲気がリンクできるよう、「大人の居場所小さな図書室」を提供し、デイサービスのご利用者様や笑花堂の患者様、地域の方と、交流・循環を起こせるように努めたいです。
また福祉や介護、在宅医療は辛い汚いだけではありません。世間のそんな見方も変えていきたいです！高齢化社会に向けとても必要な仕事ですし、一生懸命向き合えば向き合うほど、目の前のご利用者様やご家族様は元気になられ、とてもやりがいを感じます。
またデイサービスのイベントに患者様や仲間がボランティアとして参加し、ご利用者様と仲良くなられる様子をみると、とても豊かな気持ちになります。
介護の仕事も医療も、究極の接客業だと思っていますので患者様やご利用者様に寄り添い笑顔に出会えたときには本当に嬉しくて、さらに頑張る原動力にもなっています。　　　

「みんなが笑顔で、命尽きるまで手を取り合っていきたい」

記者　夢に向き合おうと思ったきっかけには、どんな発見や出会いがありましたか？

ひろろん　きっかけは、仕事を通じて知り合った方や、悩みを抱える方に、東洋医学という「元気に生きる知恵」をお伝えしたいと思ったからです。究極の健康法、養生医学で、心身を癒し、みんなが笑顔で生きやすい社会にしたい！と真剣に思っています。
日々の患者様との会話で、まわりの方がご病気で薬漬けを余儀なくされていたり、生き辛さを聞くこともあり、弱い立場の方が苦しんでいたり、偏った情報が世間の一般常識になりつつあると感じました。そもそも人間には自己治癒力が備わっており、心も体も自分の力で治すことができます。それには自律神経が整い、気・血・津液が滞りなく巡っていたり、前向きな心や柔軟な心身が必須条件となり、はじめて免疫力や自己治癒力がムクムクと湧き出てきます。
鍼灸あん摩マッサージ、東洋医学は、自律神経を整え心身をニュートラルな状態に持っていくことが得意です。その方本来の状態や、生まれ持った体質の改善をも図れ、より健康的な状態へと導くことが出来ます。東洋医学は養生医学でもあり、食養生やツボ押し、ストレッチ、心の在り方など、ご自身の心がけや、ちょっとしたコツで人生が好転する秘訣が詰まっています。
笑花堂ではお伝えしきれないこれら秘訣を「養生場」を設ける事でお伝えしたいと思っています。
最近では夫の会社の職員様、ご利用者様、ご家族様にも鍼灸院をご利用いただけるようになりました。
また夫は経営者としていつも気を張っている上、現場での介護や夜勤など多忙で休みがほとんどありません。少しでも協力したい想いから鍼灸治療や薬膳料理でサポートを続けています。そして夫の夢でもある、「孤独や不安を抱えている方を助けたい。生き辛さをなくし、隣近所で助け合い支えあえる世の中にしたい！」との想いを支えていけたらと思っています。
小さなコミュニティからでも、孤独や不安を解消し、健康の尊さ素晴らしさを広めていきたいと願っています。

今度は何があっても絶対に諦めないぞ、また後悔したくない、絶対他に道がある

記者　ご自身のお仕事だけでなく、ご主人への想いからはじまった協力体制、ひろろんさんの中にある、一生懸命諦めない心の背景には何がありますか？

ひろろん　夫の会社を手伝うようになり、人を動かす事や、思いを共有することの難しさを知りました。
起業から成長を遂げた6年目、新たに立ち上げたデイサービスすずらん亭は開設から苦戦を強いられました。夫が頑張って築き上げたあたたかな雰囲気と程遠い様子に、私は二人で描いてきた夢を諦め一時距離を置きました。けれど夫は諦めず、抜本的な改革に取り組み、徐々に本来の家庭的な雰囲気を取り戻すことができました。諦めてはいけない！と気持ちを奮い立たせ私にできる事を提案、ベテラン職員様の協力も得て、皆で事業所そしてチームを作り上げる喜びも知りました。夫の会社を通じ、個人事業主では決してできない体験をしました。辛い時もありましたが夫や職員様、ご利用者様には感謝しかありません。
鍼灸院でも、身体の不調で辛い経験をされてきた患者様が薬から解放されたり、元気になって新たな一歩を踏まれる瞬間に度々立ち会わせて頂いてます。どんなに劣勢でも認知症や難病でも、諦めなければプラスに転化することが出来る！と信じています。諦めないと言うことは波瀾万丈です！けれど、大きな壁を乗り越え光が差した時の喜びはひとしおです。困難や苦しみ悔しさは人を大きく成長させてくれますものね。
「辛いことを抱えた人が別の苦しみを抱えている人に寄り添い、それが優しい輪になっていく。」そんな社会を小さなコミュニティから発信したいと思っています。
そこに東洋医学の養生をエッセンスに加えて！そしていつも応援してくれる仲間や家族に盛大な恩返しをしたいと企んでいます。

記者　最後に読者の方へ、メッセージがありましたらお願いいたします。

ひろろん　夢は必ず叶います。「気持ちの先取り」で、こうなったら良いなぁと思う幸せな暮らし、仕事、友人、お金、趣味などがすでに叶ったようにウキウキで過ごす。
後は、知識を豊富に蓄え、具体的な計画を建て、とにかくひたすら努力します！すると、いつの日か憧れだったステージに立っていることに気がつくはずです。
成功は多くの失敗と小さな努力の積み重ねで出来ています。道はいくらでもあります。どんな困難にも諦めず前へ進んで欲しいです。
それと大切な事を一つ！自分の利益の前に、目の前の方がいかに豊かで幸せになれるかにポイントを置くと人生うまく回っていく気がします。商いは牛のよだれ！急がば回れ！陰徳陽報！両親から受け継いだ思考でもあり、私のしあわせスパイラルの原点、成功の秘訣です。

記者　ひろろんさんの今までの経験を積む中で、常に進歩しながら困難を乗り越えてきたからこその熱いメッセージありがとうございました。最後まで諦めない心のあり方がとても素敵です。今日は貴重なお話しをありがとうございました。

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【編集後記】
今回のインタビューを担当させていただいた、長尾、小畑、室岡です。
ひろろんさんの明るく素敵な笑顔に癒やされながら、あっという間の時間でした。その背景には、表にはみえない深い涙があることを感じました。いつもワクワク、好奇心そのものの子供の心が自然に溢れていらっしゃるひろろんさん、これからも、ますますのご活躍を心より応援させていただきます。
お忙しいなか、本当にありがとうございました。

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